ノイローゼという言葉が懐かしい(ブログ開始7本目)

ブレードランナー

うつ病という言葉がこんなに日常的に、会話に、テレビ番組に、映画にたくさん出てきておかしいと思う人はいないのだろうか?私の若いときは、両親は「あの人はノイローゼだから」という言葉を多用していて、その真意は、何事も神経質で、細かいことにこだわって仕事や勉強がはかどらないのだという程度で、どこかに寛容さや、時間が経過すればすぐに治るよという楽観があった。うつ病の定義は、アメリカ精神医学会編纂「精神障害の分類と統計の手引」第3版(DSM-Ⅲ)に依っていて、この定義づくりに製薬会社の治験やお金が投入されているのは言うまでもない。うつ病の定義が広がる、一般に周知されれればされるほど、患者が増えてると思わないだろうか?病名が流布すると患者と使用する薬や病院が増える。ある意味、病気にされるところもあるのだいうことである。

街中に乱立する心療内科の看板を見るにつけ、人気の病院は診察まで何か月待ち状態である。これといった医療設備投資も要らず、使うのはアドバイスと抗鬱剤・精神安定剤といった薬。それも1種ではなくて何種も組み合わせて、患者負担を増やさせて通い続ける。こう書く私も恥ずかしながら、以前、在職した会社で「うつ病なんて怖くない」と題した講演会をF社からの協賛金で開催した。当日は超満員で参加を断る状況であった。講師もこの道の権威ある先生であった。そのときに作成した小冊子はF社のMRが日本全国の内科を中心に置いた読本である。何回も増刷を繰り返した。余談ながら、私は当日は患者さんが、たくさん来るから、明るい雰囲気作りにと前座に、地元の落語家を呼んで、笑いをとろうと思った。しかし、これが大失敗であった。

終わった後のアンケートで「笑いをやるとは何事か!」「真剣に病気を治そうと思ってきたのにふざけてる」と最悪の評価であった。ただ、この講師自身がうつ病で苦しんだ体験を話し始めると、患者の体が前向きになり、親しげな雰囲気に変わっていった。鬱は鬱に親しみを持つ。私の発見である。最近、私は鬱って伝染性があるのではないかという思い込みである。別にウィルスがいいるわけではなくて、暗いと周りも暗くなる程度の話だ。私のところにも4月人事で「環境最悪」とか「朝から暗くて暗くて」「バカをやれる人間が、ムードメーカーがいなくて」というメールが入ってくる。製薬メーカーの高笑いが聞こえてきそうな昨今である。

追伸:2017年5月某日追記・・・・この『鬱』という漢字が嫌ですね。書いているうちに鬱々としてくる。坑欝剤の主流SSRIの副作用で様々な事件も起きている。心療内科の収入は問診とクスリ。私もパニック障害の持病があるからいつも持参はしているが、追い詰められたり、責められたりすると情けない話、弱さが露呈してしまう。時間や空間もそうで、何事もゆったりと生きたいところだが。棺桶に入る自分を想像すると、超狭いところなので息苦しさを感じるこのごろ。

 

  1. 鬱は落ち込み気分がふさぎ込み。躁はハイな状態。鬱から躁になるのを躁転と呼ぶそうです。これを繰り返すと双極性障害(躁鬱病)と呼ぶそううです。双極性障害にも症状の強さ弱さがあるそうです。双極性障害の躁状態は時に周りに迷惑をかけます。皆が寝ている深夜に寝ないで何かをしたり、借金をしてまでも沢山買い物をしたり。躁転しても再びうつ状態に戻るの繰り返しのようです。鬱と躁は隣合わせなんですね。でも、躁もなく鬱ばかりの人も多いようですね。

    • たしかに躁鬱はハイとローが場面できます。普通の人にも日常たくさんあります。欝ばかりでもあるとき薬で躁になるときがあり、理不尽な行動をする人もいて、何があっても怖くない精神状態になるので要注意です。心のあれこれが日常会話のたくさん出てきて、この社会、もう壊れているのではと思うこのごろです。

  2. 先日、高1の女児が手首を切って救急車で運ばれました。玄関は血だらけだったそうです。皆が寝静まっている夜中に自室でごそごそ何かやっていたり、突然温水ボイラーを点けて風呂に入ったり、皆と一緒にご飯も食べず、自分勝手な行動ばかりします。そのくせ被害妄想なのか自分の病気も無いも可も家族や他人のせいにします。背丈だけはどんどん伸びて大人より大きくなりました。離婚し別居した母親を病的に慕い、携帯で話をしている最中に急に暴れ出してストレスを爆発させて部屋の中を無茶苦茶に散らかします。妹たちが黙って後片付けをしてあげますが、またしばらくすると繰り返しです。友達に会うのを嫌ってカラオケやゲームセンターへは遠隔地に行きます。無駄遣いが激しく、登校拒否もします。鬱同士の友達とは電話で長話をします。時折精神内科にも通っていますが、薬だけでは治りませんね。そろそろ病院に入れようか悩んでいます。これ以上、事件が起きないうちに。

    • 会話する友達がいるのですね。いま精神科は患者が多くて、じっくり診断してくれているのでしょうか?黙って聞いてくれるだけの人が無性に欲しい(お母さんの代わりになり得る・・むつかしいか)のだと思いますが。

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