もっとお節介をするということ。
知り合いに見合いを4回企画し、4組とも成功させたお見合い名人がいる。私も40代と50代にお見合いを3回試みたが、全部失敗したので、確率100%の彼の男女の見立・相性の判断は凄いと思った。第一印象でほぼわかるらしい。さすがお客さん商売をしている経営者だけのことはある。
しかし、お見合い結婚して13年目、子供を二人もうけた夫婦が離婚する話を聞いた。彼はそれぞれ二人に会って言い分を聞くと両人が真っ先に『あなたが紹介しなければ離婚はなかった』である。『えっ、13年たって、まだ僕に責任があるの』と絶句。『もうお見合いのセッティングは一切しない』と決意を語った。人間、なかなか自分のせいで失敗したことは認めにくい、誰かほかの人に責任を負わす思考回路ができているのかもしれない。就職の斡旋をするときにも注意しないと逆恨みに遭う。『まさかあなたの紹介する会社だから大丈夫と思ったらとんでもない会社だった』と言われかねない。これまで築いた心地いい人間関係も破壊される。
しかしである。筆者くらいの年齢になると、不思議と若い人の世話を焼きたくなる。これはたぶんそんなに長くない自分の寿命を悟って、少しでも後世に『あの人のおかげで助かった』という感謝の気持ちを空の上からでも見たいものだというエゴがなせるわざかもしれない。それでも、嫌われてもいいからもっと他人の『お節介をしよう』という提案である。『こんな人がいるんだけど会ってみない?』とかね。見合い成功率100%の知人も『これからの二人の付き合いで何かトラブルが生じても僕には責任はないからね』と保険をかけておけばよかったと思う。お金をかけたイベント参加やネットで交際相手を探すより、ずっと安全な出会いだと思う。『うるさい親父!』と言われても。
横の人、前の人、後ろの人、せめて近くにいる人を幸せにする覚悟。少しでもいいことがあれば、今度はその人が誰かに『お節介』をするかもしれない。男女の交際以外にも、この点は応用できて、見知らぬ者(会社)同士をつなげるお節介もある。思わぬ展開が待っているかもしれない。
影法師
人の紹介は難しいですね。親身に相談に乗ってあげて目当ての会社の内情を教えて就職し、社長にまで上り詰めた、かつての友人も、監査役になって、挨拶に行き、懐かしい雑談でもと訪ねてみると、冷たい対応でガッカリでした。また一緒に同行営業した後輩は大手の会社に鞍替えした途端、訪ねても居留守でした。人は心は変わるものですね。紹介も相談も、その場限りですから、そのあとは感謝など期待しない方がいいですね。
seto
まったく感謝は期待しない方が失望しなくていいですよ。わかります。以前、制作から営業に嫌々異動になった彼のためにたくさんのスポンサーを上げて営業数字を付けてあげましたが、一切、感謝はなかったです。私より年上だったのでプライド(先輩という)が邪魔
昔の狼少年。
或る会社在籍中、支店長夫人が病気で他界しました。支店長は社員や周りの関係者の方々に会う度に「嫁さん紹介してね」と吹聴していました。その気になって皆んな真剣に考えていた矢先、一回り若い女性再婚しました。調べてみると、何と我々に相談する前から、イヤ?夫人が健在の時からゴルフ仲間として付き合っていた女性だったのです。初めからゼスチュアに過ぎなかったのです。支店長とは彼の退職を機に付き合いをやめました。
小さな親切、大きなお世話。
お節介もいろいろですね。相手が人間だとトラブルにさえなり兼ねませんが、通学路や生活道路の草刈りや、ゴミ拾いなど自然相手のお節介なら誰からも感謝されなくてもやりがいがありますね。