以前、紹介した島松駅逓所という場所がある。全道で600あった駅逓で最古のもので国の指定史跡になっている。主な交通が馬のころ、札幌から苫小牧などの港まで行く人・馬のお休み所として明治6年(1873年)に設けられた。この場所で少年よ大志を抱けと言い、帰国の途に就いたクラーク博士が一時馬も休ませた場所だ。建物が古くなり、管轄の北広島市教育委委員会がリフォームを行った。京都から宮大工を呼んで柱と柱の繫ぎ目などより伝統の強度の強いリフォームをしてもらったのもその一つだ。

建物全景  撮影 筆者
右側が宮大工が残した四方蟻継ぎ。左がそれを真似して作った地元の大工。

建築には詳しくないが、この史跡の高橋説明員によると、ある日、見知らぬ大工さんが宮大工さん

の作品を見て、寸法を測ってゆき、後日「できました。ここに置いて並べてください」と帰ったそうな。それが左側の四方蟻継ぎだ。モノづくりの師匠と弟子の関係を見るようだ。モノづくりを真似る関係が建築に限らず、芸能や民芸、絵画や版画、書道や工具づくりに日本中が「本当の学び」の世界にあったんだと思った次第だ。

実際の建物の中にある四方蟻継ぎ
建物の内部構造
明治天皇ご夫妻が2時間休んだ部屋が奥にある
明治天皇が飲んだかもしれない井戸水、現在でも使用できる。

動画で施設が紹介されている。

国指定史跡 旧島松駅逓所(PR動画) | 北海道北広島市の観光情報サイト きたひろ農学校 (city.kitahiroshima.hokkaido.jp)

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