‬エジプト死者

今月の市の広報紙で自分の死後、新たにお墓や納骨堂を持たない(持ちたくない)人のために、市が集団で納骨できるスペースを作ったというニュース飛び込む。8日夜に説明会があり、先ほど聞いてきた。私の住む街は人口6万9千人。今回の集合墓地は1500人分収容予定。この無縁やお墓守りがいない、墓があっても遠すぎて行けず、先祖の骨を集合墓地に入れることもできる。会場はびっしり。全国的に自治体が集合墓を造る需要が急増していると言ってもいた。

私ごとだが、少し離れた町で父が急死して葬式のためのお坊さんを町内で探し、東本願寺の檀家になった。「檀家になるなら葬式をしてあげる」と言われて。両親はどちらも次男・次女なので仏壇のない世界で育ってきた私だから、宗派がわからなかった。

このお寺の住職はなかなかインテリ。寺の本堂でジャズコンサートを開いたり、平和運動に沖縄墓参にも参加していた。表の顔とは逆に、金銭要求がひどく(耐震のために本堂を新築する2億円の費用を檀家399戸で割り返した金集め)を始めたり、お盆のときに、仏具磨きに来ない妻が住職から皮肉を言われたり、父と母の葬儀、納骨堂購入で200万円以上を使ったにもかかわらず・・。

さらに上乗せの寄付要請に、怒りを超えて、檀家脱退を考えていた。同志社大学(キリスト教)へ進学したひとり娘の合格を祝し同大学の記章入りボールペンを送ってきた。お寺との付き合いはこりごり。お経も要らない、好きな音楽が流れればいい。母親の死去に住職自身が「巨星墜つ」という文言には笑った。

自分の葬儀も簡素にする計画だ。和室に子供と孫がいてそれでいい。自宅から焼き場へ直送するよう子供たちへは伝えてある。妻が死んだらアメイジンググレイスを、私が先なら山下達郎(最近ロッド・スチュワートのバラード5もいいと考えてる)のCDをエンドレスで流して、兄弟以外には知らせない。そう決めている。

納骨堂の父と母の骨も檀家離脱を考え、兄弟で相談して自然葬の勉強のために資料を集め、研究もした。ホームページには樹木葬が多い。海洋葬は1体5万円で船から石狩湾や希望の海(たとえば沖縄)へ親族が立ち会わなくても撒いてくれるサービス会社もある。妻は泳げないから嫌だと言う。樹木葬については、たぶん私有地だと思うが、場所の明確な記載はなかった。風評被害を考慮しているんだろうね。骨壺を郵便で送れるようにもなって、死んだ人もこれからあちこちに移住が始まるかもしれない。子供たちが肩の荷が楽になるなら喜んで転居する。

ビジネス真っ盛りの人や独身でこれから結婚して家庭を持つ読者がいたら、わからない所だと思うが、私世代、こういう考えが多い。死ぬのも一大事業だ。しかし、死後、入るところができると嬉しいもの。わかる人にはわかることだ。

生きてる人が多い世代は死ぬ人の絶対数も多い。永代供養が15000円ぽっきりでも、私の同世代はまだ80代90代の親を抱え、息子や娘が家から出ず、生活費を子供たちへ補給している人も多い。外からみたら年金支給で悠々の暮らしに見えるが、どっこい人生はそううまくはいかないものだ。足すものあれば、引かれるものありだ。隣の芝生はよく見えるだけ。4歳の孫も月曜になると「ああ、幼稚園に行きたくない」と漏らすことがある。まるで学生かOLかサラリーマンだ。生きるって年齢とは関係なく大変だ。

  1. 終活ですね。僕は、あまり深く考えた事がありません。息子が葬祭業関係なので、お葬式なら安くあげる方法を知っています。だからお葬式代の蓄えはありませんが心配していません。例えば、自宅で息を引き取ったとします。一日寝かして完全に生き返らないことを確認して市に届けて貰います。火葬場の手配ですが数千円で済みます。一応棺桶は用意して貰いますが中国製の立派な桐のお棺でも卸値は6,000円くらいです。15,000円もあれば儀式は済みます。お墓の心配しなければですが。骨も拾われたくないですね。完全燃焼がいいです。その方が誰にも迷惑かけないで済みます。煙で天に召される「自然葬」と言うわけです。昔は田舎のほうでは埋葬するところもありましたが気味悪いですね。死んだ後まで名を残すほどの事もしていませんから自己主張はやめます。せいぜい地球の公害やゴミにならないように気を付けたいです。後世のためにも「立つ鳥、後を濁さず」ですね。

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