祭りカメ

10月3日、北海道庁赤レンガ広場で道内の農畜産物フェアがあって、筆者も豚肉とお米の試食コーナーでお手伝い。ほぼ同世代の男2人、女2人。男の相方が凄かった。豚肉を焼いて、小さなに紙コップに入れて11時から3時までに3回、合計50キロの豚肉を焼いては無料試食で並んだお客に渡す仕事だ。

相方の男が「私、日常、台所仕事できません。焼肉とかできないので、看板を持って、並ぶ列の整理をします」と言って逃げてしまった。女性一人は渡す係、もう一人は肉を補給してさっと焼いて私のところへ。焼きはじめるとしかし、「美味しそう、食べてみよう」と真っ先に試食して「美味い」。昼の弁当も誰よりも早く食べ始める。きょうの朝ご飯を抜いてきたんだね・・と思うと同情もするが・・。

元々、東京の調査会社に勤めていて、自分は市場調査をまとめるコピーを書いていて、札幌で同業に転職して3年ほど在職して、現在に至り、独身。ブログもやっていて、一日2000は来ますよと豪語していたが実は「ネット販売で儲けている」のだと。彼は私に郵便貯金の通帳の残高を見せて(こんなこと普通はしない)「毎日、何百円とか入っているでしょう?」。私の見るところ、高くて1000円だ。

部屋の中は、これから売る商品で溢れていて、冷蔵庫も置いていない。そうだよね、料理をしないのだから。夜の8時には就寝、そして3時に起きて売れてるかどうかパソコンをチェックする毎日なのだと。こういう人生ってあるんだなあと思う。同世代で。

バイトの帰りはコーヒーでも飲んで雑談をする私だが、豚の脂でジャンパー、シャツ、髪の毛、靴(豚肉落下)に匂い染み込み喫茶店へ行くのも憚られた。それ以上に、早くこの人と別れたかった。アルバイト代をもらっているのだから、それなりの働きをしないといけない価値観がないのだから、きっと営業職で働いたことがないと推測する。

とはいえ、西洋骨董のお客の買いっぷりといい、今日の焼肉バイトマンといい、カルチャーショックが続く。自分が長年、狭い世界で生きてきたことを痛感する。まだまだカルチャーショックの旅は続くだろうね。

お客では老人が、よく話しかけてきた。長蛇の列もなんのその。話し相手、お喋り相手が欲しいのだろう。久しぶりに立ちっぱなしの仕事で物を売る売り子さんの苦労がわかる。両腕を使い続けて気持ちのいい汗をかいた一日であった。子供が落とした豚肉をカラスが取りに来た。道庁はカラスの名所だ。そして池には20センチ大のなカメさんがたくさんいる。成長し過ぎて自宅で飼うのに困って、道庁の池に放しにくるのだ。カモとカメが共存する池に変貌している。

 

 

  1. 「どうちょうもないですね・・・」。いますね。イベントの最中に手伝い頼んだ部下が先方の社長さんと延々と立ち話を初めて終わらないので、そばに行くと、何と子供の話やら家庭の話など余計な雑談している。全く役立たずで自分の立場をわきまえない。立派な大学を出て一流企業の経験もあったようだが何故か都落ち?故郷に戻って転々と職を変えていた。結局どこも務まらずに辞めて行くハメになった。口は達者で男芸者で都合よく立ち回るズルさが見え見えだった。僕は彼を「内股膏薬」と心の中で呼んでいた。内股に貼った膏薬は時としてあっちにくっついたり、こっちにくっついたり、結局役に立たない。人生色々だ。

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