無料でしてもらえるサービスってあるのかな。
「無料ビジネスはビジネスか?」という題名の本に釣られて、世知辛い世の中でも国に頼らず、無料でしてもらえるサービスを考えてみた。
英国で最高の贅沢趣味と言われる散歩は無料だ。考えてみると、散歩ができる客観的な状況を考えたことがあるだろうか?安全な歩道の確保や他人に危害を加えない人たちに囲まれていること、天から有害物質が落ちてこないこと、ひとりでステッキでも持ちながら(ステッキは武器にもなり、シャーロッックホームズで活躍する)散歩ができれば大満足だ。
そこに緑の公園もあり快適なベンチでもあれば急死しても構わないと思う筆者だ。鳥の鳴き声でもあれば、バタンと突然死してもOKかもしれないと私なら考える。公園のベンチに腰かけて知人と近況報告し合うのもいい。喉が渇けば公園の水飲み、トイレも使える。お腹がすいたらデパートの食品売り場の試食コーナーで食べる。一度、ホームレスと話したことがあるが将棋好きな人だったので、マグネット将棋が持参していなかったことが悔しかった。
いま全国のホテル内が各紙新聞無料配布をしている。狂ってる業界ですね。駅構内で150円で売ってる商品ですからね。宿泊費には含まれていない。特にAPAホテルと読売の連携は尋常ではない。
先日、知り合いが札幌に来て、打ち合わせの場所に私が連れていったのが地上16階の某ビルの休憩室。テナントで働く人のための昼ごはんスペースだ。札幌の街を360度見渡せる景観だ。天気のいい日は日本海も見える。喉が渇けば80円のコーヒー。ソファで2時を過ぎても目を覚まさない若者もいる。大倉山シャンツェも見えるよ。
全国にもこういう隠れた無料休憩スポットあるから1冊の本にすれば出張族や旅好きにきっと売れる。ネットで先に紹介されるかもしれないが。中国人旅行客の集合場所にでもなると混乱必至だろうけど。しかも、北の夜は早い。4時になると暗い。5時にでも入ると絶景のパノラマ。恋の成就にはちと貧乏くさいかも。
無料サービスの話から話題がそれていったが、考えても大してないね。リップサービスくらいかも。これならだれにでもできてたくさんの人を喜ばせると思いきや、難しい。妻に下手に言うと「何かお金が、小遣いが欲しいの?とか隠し事があるの?後ろめたいことでもあるの?」と追及の魔の手が伸びる。クワバラクワバラ。タダより高いものはないかも。
近所で、積雪があると誰よりも早く起きて、自家用の除雪機を出して、小学生や通勤客のために道を広く除雪する(2時間はかかる)遊歩道も広げる。暮らしに困らない財産を持っていると噂はされているが、50歳で早期退職して15年、冬になると出番で、交差点の氷割もする。ゴミを毎週・毎週回収して歩く市職員といい(正社員は役所内で会議やパソコンと会話している)、頭が下がる。小学生や老人の転倒予防のために排雪する大事な仕事は市民の善意に依存、面倒な仕事は外注で安く依存する体質の自治体がいつのまにか日本中にはびこる。民間企業もね。本末転倒だ。いずれ国は滅びますね。モラルハザードの跋扈だから。
昔の少年
無料サービスと言えば、アークス系の大型スーパーで無料提供されている「純水」が浮かんだ。会員制ポイントカードさえあれば容器は700円だが、自由に持ち帰れる。いつしか我が家ではコーヒーも麦茶も飲料水も製氷にもこの純水が使われる。この無料サービスのお蔭で仕事は増えるし、おまけに水汲みだけで済まずに、つい買い物をしてしまう。タダでは済まないスーパー側の思う壺だ。これなら自然の湧水を汲めばいい訳だが、つい近くのスーパーに頼ってしまう。大阪や東京に比べれば札幌の水道水は美味しいので、家族の中でも僕は水道水を好んで飲む。水も買うようになって久しいが、実は水道水を原料にしている物が多い。無料サービスでいいと思うのは札幌市発行の敬老パス。1,000円で30,000万円分?ほどの交通機関が利用できる。先日ループ化された市電、中央バス、JR北海道バス、地下鉄などがパスカードでタダのように乗り放題だ。高齢化でクルマの運転もできず、交通費も大変な人々に出かける機会も与えられて、重宝がられている。その他「無料サービス」の裏には何かしらビジネスが仕掛けられている事が多いのではないだろうか。