昼間は19度や20度にはなるが、夕方からどんどん冷えてくる北海道。居間を暖めてくれる灯油ストーブがないと凍えてしまう。このストーブも実は電気がないと機能しない。別な部屋に石油タンク付きストーブはあるが大きな部屋には向かない。

サウジアラビア現王子が一人のジャーナリストを自国大使館で逮捕・殺害を指示した容疑で欧米からの非難が高まり、原油価格もさらに上がる予定の冬である。国道沿いのガソリンスタンドは1リットル160円を超え始めた。9月6日の胆振東部地震以降、車はできるだけ満タンにしておく習慣も道民の多くが気付いたことではあるが、活断層直下の地震は、家の下から1回目、突き上げてくる。安普請の筆者の家は鉄筋も少なく、弱い。地震保険にも入っていない。

不思議なことに先月は、地震のことを考えていると震度2とか震度1でも揺れを体感してしまう。「そらっ、来た地震」。世界中の地震エネルギーの10%は日本列島で解放されるということだから、列島で生きる基本は、ここからすべて発想を変えていかないといけないはずであった。何をするにもまず、地震を最小限に防げる生き方が可能かどうかが大前提で住み方や電力発電、分散化した暮らしを進める、ライフラインが途切れたときに備えて複数化(水道官が破裂しても井戸がある町)、電気が無くてもせめて街路灯だけは太陽光発電にする必要もある。街路灯のない漆黒の闇に慣れるのには、相当な気持ちの安定が必要だ。さらに自家発電装置を取り付ける建物に補助金を出して、電気産業もゼネコンと協議して、自家発電産業を育成していく必要も日本中にあると思う。

きょう(10月21日)も震源地厚真町の隣町安平(あびら)町にある「そば哲遠浅店」に行ってきた。ミシュランの星をもらっている古民家の蕎麦屋だ。デイープインパクトやキタサンブラックが放牧されている社台スタリオンの手前にあるから、調べて食べに行って欲しい。お勧めは「焼きナス蕎麦」と「卵焼き」。たくさんのお客が美味しいそばを供するご主人に地震の影響を心配して励まして帰る光景には胸を打たれた。グラウンドでは日曜日でもあって、少年野球大会をしていた。お母さんも明るい表情で子供に飲み物やおにぎりを食べさせていた。静かないい日常である。

道路沿いのツルウメモドキを探して、病気から少しずつ回復していく妻に昔の楽しみを復活させてみようと思う。玄関に案の定、大きな壺の中に生け花よろしく飾った。夢中に何かをしていると瞬間的に病気を忘れるその効用である。地震以外に北海道には火山がある。雌阿寒岳、十勝岳、有珠山、駒ヶ岳、樽前山(これで支笏湖ができた)。火山と温泉、観光は背中合わせであるが、地震だけは背中に合わせる効用がない。キタサンブラックは以前「トウカイテーオー」の場所にいますよ。入口すぐです。

これから、地震を忘れる、夢中になる本を探して眠ることにしよう。午後11時45分。

  1. 大震災経験者としては、安心して就寝するためにも、イザっ!と言う時のためにも次の七か条を実行しています。薄いパジャマではなく、①スェットで寝る事②靴下を傍に置く事③携帯は充電しながら枕元に置く事④懐中電灯と眼鏡を近くに置く事⑤遮光カーテンは開けてレースカーテンで外の明かりを取り込む事⑥水筒に飲料水を入れて枕元に置く事⑦靴は玄関に履きやすく家族全員分並べる事を実行しています。これである程度は安心して眠れます。とは、言うものの夜中に時々目を覚ますのは9月6日の地震後からの頻繁な余震のせいですね。

    • 自然の力はすごい、そう思うともっと人間、謙虚になるはずが、都会とネオン、ネット世界に埋もれると
      足下のことを忘れて、大脳で生きてしまうのですね。

  2. 火山活動や活断層やプレートと、地震にもいろいろな種類がありますが、大雨や大雪が降ったり、自然の猛威には勝てませんね。すべては成り行きに任せるしか無いのです。クルマのショック・アブソーバーのメーカー「カヤバ」がKYBなどと言って恐れ多くも地震に耐えられると偽り、巨大なショック・アブソーバーを作り既存や新築のビルに設置し、専門家もすっかり騙されましたが、大地震に勝てる訳がありませんね。少し前にも免振ゴムなどでもデータ改ざんがあったばかりなのに、なぜ再度騙されたのでしょうね。お決まりの会社代表が記者会見で頭を下げていますが、本来なら土下座の後で、市中引き回しの上、太平洋に浮島など作って遠島ものですよね。余りにも多い企業犯罪ラッシュですね。

    • 企業犯罪の前に、私はその基準を最初に作った人の見解を聞きたい気がしますね。だれもこのことで「私が
      つくった」と名乗りがないのです。すべてに。きっとどこかの学者がいるはずでメディアに出てきて欲しい
      と思いますよ。製造的に無理な基準を、企業に採算度外視で要求している可能性も考えられます。

      • お晩でございます。
        穂別の豚屋です。
        皆様ご心配をおかけしました。
        余震に悩ませながらも、何とかやっております。
        いろいろお話したいことは、山ほどあるのですが、皆様まずは今日は一つだけ・・・
        全道停電、全道ブラックアウトは大嘘です。
        農場隣の、日勝峠の麓、旧日高町、そして自分の実家の静内の、御園・農屋地区は電気が止まっておりません。
        揺れにしたって、静内で育った自分にしたら、鼻くそ程度の揺れでした。
        案の定、心配で母に電話したら、こんな揺れで電話してくるな!
        と怒鳴られました。小さなときから変わらんです・・・
        自分の家庭を明ら様にするのもなんですが、もうこの際、そんな事言ってはおられません。
        明日、道新の記者が、話を聞きたいと言ってるので、全部ぶち撒けます。
        長期停電による北海道ならではの問題は山積してるんです!

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