知識で物を見るのではなくて五感を!
言うは易し、行うは難しで、ある年齢に達するとそこそこの社会経験から何を見ても『あれはこうだ、これはこうだ』と知識で見る習慣がついてしまう。感ずるより先に知識の鎧を着てしまうのだ。そしてこれは男に多い。ある絵を見ていて(映画でもそうだが)、薀蓄を語り出す人が多い。さんざん喋ってから『なんだそんなことも知らないの?常識だよ』と付け加える。絵を見たり映画を見て余韻に浸らせてくれない。ある時期を期して、私は鑑賞する場所や音楽はひとりで行くことに決めた。この方が充実の時間が持てる。コンサートもそうだ。なんの予備知識もない絵や映画や音楽や風景は五感にストレートに入ってくれると感動やがっかり感がひとしおだ。『〇〇だから行く』のではなくて『行ってみたらすごかった』。