8月9日号は『女性と国際情勢』特集。国家や国際組織で続々女性リーダーが誕生して、政治や経済をどう変えていくのかを特集している。ざっとリーダーを羅列してみる。クリントンは見込み大統領として。これだけ女性が政治・経済の面で大きな役割を担うのは歴史上、なかった。

台湾総統 蔡英文(ツアイ・インウエン)

韓国大統領 パク・クネ

ミャンマー国家顧問兼外相 アウン・サン・スー・チー

バングラディッシュ首相 シェイク・ハシナ

マーシャル諸島大統領 ヒルダ・ハイネ

クロアチア大統領 コリンダ・グラバルキタロビッチ

ドイツ首相 アンゲラ・メルケル

リトアニア大統領 ダリア・グリバウスカイテ

ポーランド首相 ベアタ・シドゥウォ

ノルウエー首相 エルナ・ソルベルグ

イギリス首相 テリーザ・メイ

チリ大統領 ミチェル・バチェレ

リベリア大統領 エレン・ジョンソン・サーリーフ

(アメリカ)大統領 ヒラリー・クリントン

加えて世界経済の司令塔を担うIMF専務理事にクリスティーヌ・ラガルド。FRB議長にジャネット・イエレン。ニューズ・ウィークのコメントはヨーロッパや南北アメリカに比べてアジア・アフリカ・中東は女性進出が遅れ気味だと。


クリントンが仮にアメリカ大統領になれば、英米独3カ国はすべて女性がトップになりGDP合計は世界の三分の一になる。X染色体パワー炸裂かもしれない。ある心理学者の論文では、女性リーダーの方が『序列にこだわらず、部下を鼓舞するのにポジティブで報酬期待型の動機付けをする』し、男は『効果の低い、ネガティブで脅迫型の動機付け』をしがちだと。しかし、アメリカではまだ女性のCEOは5%くらいで、女性の持つ包容力や思いやりの恩恵に浴す社員が少ない。


筆者は、女性指導者が増えれば戦争が減ると安易に考えていたが、鉄の宰相サッチャー元英首相がアルゼンチンとフォークランド紛争を指揮したわけだから、そう簡単ではない。クリントン女史にしてもバックで支えるのは軍事産業複合体であるし、タカ派であることは変わらず、イラク戦争を始めるに当たって彼女が国務長官として、軍需産業の代弁者として大きな役割を果たしてきたことは、トランプがあまりにひどい発言をするから善人に見えるけど気をつけたい。ほとんどのメディアや評論家は、イラク戦争のことを忘れているのではと思った次第だ。

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