ブルーベリーつまみ食い。(たまに愚痴話)
歩道に面して高さ2メートルのブルーベリーの樹が自宅庭にある。毎年大量の収穫があって、冷凍庫に保存すると1年間はジャムに不自由しない。時折、訪れるガーデニング見学者が褒めてくれるのが、このブルーベリー。小学生には、「好きなだけ食べていいよ」言うとランドセルを放り投げて、食べていくから可愛い。
しかし、先日、隣のご亭主が犬の散歩を始める前に、手馴れた手つきでブルーベリーの実を取って食べていたと避暑で大分から帰省した娘から聞いた。隣の旦那とは10年来、口を聞いていない。私の庭のバラと芝生を見て「田舎くさい庭だな」と面と向って言われてから口を聞いていないのである。彼も私を避けている。隣人とこういう関係にはできればなりたくないが、仕方がない。彼の理想とする庭は、古風な京都にありがちな日本風の庭らしい。早い話が庭師がつくる庭。
長い間、ゼネコンの現場監督官として生きてきたからご苦労さんである。他人へ指示や命令をすること、お中元とお歳暮は仕事を発注した業者からたっぷりいただくこと、ガレージはコンクリート製にして無料で作ってもらうこと、車をただでもらうこと、自宅の周りをヒバで囲み、自宅内を覗かれないようにすること。これは全部実現したから凄い。発注額に応じて業者同士、贈答品を分担している。
そういう暮らしや価値観に慣れると、定年後苦労をする。大手ゼネコンに在籍して、この町は俺が作ったという矜持もある。夏には風呂上りにパンツ1枚で玄関に立つときもある。しかし、救いはミニチュアダックスフント。犬が取り持って話し相手を探してくれるのである。そういえば、犬はこれで四匹目。犬は主人を見分けるから、可愛い以上に、現場監督時代の縦関係をリピートさせてくれる必須のペットでもあるのだと思えば、少し同情もする。朝の分別ゴミ出しもするようにもなって、家庭内での自分の仕事をこなし始めているからこれでいいのだろう。時折、奥さんへ怒鳴る声も聞こえるが、怒鳴る頻度も減り出した。
ブルーベリーを取る手つきの自然さを娘から聞くと、相当前から、確信犯的に悪気なくやっていると推理する。自宅後ろに、ラズベリーとブルーベリーの樹木2本に実がなっているから、「食べたければ自分の庭の果実を収穫、試食すればいいのに」と思う。結論は、私の庭のブルーベリーの味がいいことを知っているとしか思えない。ブルーベリー専用の肥料と新鮮な土を毎年春に与えて、木の選定作業もしているから、味に違いがあるのかもしれない。
この事件をきっかけに考えた教訓です。
教訓1 隣の果物は勝手に取らない。
教訓2 男は定年後、家事を覚えて一人暮らしに備える。できれば今から。
教訓3 隣人といい関係でなくても悪い関係にはならないように。
教訓4 人生は第二も第三もない。一つしかない。ライフは一つ。
教訓5 嘘でもいいから機嫌よく生きること。
教訓6 夫婦仲良く(仮面夫婦でもいいかもしれない)
植物園の人,ごめんなさい。
子供も頃は,田舎でよその果物をよく食べました。スモモの美味しい木やグミの木は川に沿って垂れ下がっていました。川で魚を獲って遊びながら,タモで採っていただいていました。酸っぱいハラン杏と言うスモモも美味しかったですね。梨は隣のおじいちゃんの木が美味しかったです。栗は隣のおばちゃんのところの木は実が大きくて最高でした。家にあるのはイチジクでしたが,余り好きではありませんでした。甘柿はおじさんの家の庭にあって,登って食べていました。イチゴは我が家の畑にありましたから朝早く行って食べたりしました。そのほか山には木の実もいっぱいありました。アケビや二カゴや桑の実や野イチゴなど様々です。子供たちの遊びでしたから,そんなにとがめられませんでした。二番目の姉は僕を子守しながら,夏になると近くの畑のスイカ泥棒をして河原の石にぶっつけて割って僕にくれました。我が家にも畑や菜園はあってスイカもマクワウリもあるのですがちょっとした冒険が楽しかったのでしょう。もちろん大人になってからはしませんが,一度だけ植物園で桑の実を見つけたときは懐かしくて食べました。ごめんなさい。
スイカ泥棒!
田舎の山に木を伐採してトラックで運ぶ他県(富山)の業者たちが来ていました。屈強な男たちで村の人たちはよそ者扱いして交流はありませんでした。暑い夏の日,そんな男たちが我が家の菜園のスイカを盗って食べたのです。それに気づいた母は,怒鳴り込んでいきました。チャキチャキの江戸っ子だった母の啖呵は立て板に水の如しで,屈強な男たちはぐうの根も出ず,キョトンとして退散しました。それからは田舎のスイカもウリも盗まれなくなりました。あの時の母の勇気には内心ひやひやして母の陰に隠れていた自分でした。母は強し!こんな時は,男より女の方が強いです。
向こう三軒両隣?
手塩にかけた果実を盗み食いするのはいけませんね。ちょっと断って一つ二つならいいでしょうけど,それも自分の庭にもあるのなら尚更です。現行犯逮捕もんですね。今度写真など撮って証拠をつかんだらいいですよ。ドアに付ける防犯カメラでもいいかも知れませんね。なんだか探偵ごっこみたいですけど。隣とはうまくいかない場合が多いです。我が家では真ん前の家と斜め右とはうまくいっていますが,両隣と裏の二軒とは余り付き合いはありません。その他の家とも行き来はしていません。気難しい人たちばかりで面倒なのです。以前,早朝に大雪で機械で除雪をしていたら我が家のポストに「赤ん坊がいますので朝は静かに!」と書かれた紙が入っていました。その後は7時にならないと除雪機械は動かさないようにしていますが,冬は渋滞もあり,早く片付けたいのですが,おかげで遅刻しそうです。口はきかなくても,いろいろありますよ。
隣のサクランボ。
我が家には小さなサクランボの木があります。毎年身をつけています。付き合いの無い隣のサクランボの木は大きく,大きな実がいっぱいなり,我が家に張り出しています。我が家の子供たちには、小さな木に脚立を立てて採らせています。それでも大喜びで,今では毎年の行事になっています。買った山形産の佐藤錦にはかないませんが,サクランボには違いないですからね。
ケンカするのは同レベル。
面と向かって他人の庭を「田舎クサイ」などとは普通言えないでしょう?。長年の職業病ですか?上から物を言う癖は?。でも,その場で喧嘩せず,口を利かずに居れば関係はそれ以上悪化しないですね。「ケンカになるのは,同じレベルだから」ですね。相手にしない事が一番でしょうね。世界情勢が不安定な中で,ケンカを売る輩に,つい乗せられてケンカを買ってしまえば,お終いですね。先を読めるレベルの国家元首が求められますね。