生まれてきたから生きている。
生まれてきたから生きている。
Posted by seto
何のために生きているのか・・とか生きてる目的は何だとか・・人生論の好きな問いがあるが、考えてみれば『生まれてきたから生きている』で答えになっていて、これ以上突き詰めた問いや答えを求める必要はないかもしれない。
たくさんの生物、たとえばサケの遡上をみても別に『何のために生きてるとか』『その目的は』など問わずに、３年たって生まれた川へ戻り、メスは産卵してオスは精子をかけて死す。実に単純明快な人生である。１年で還るサケは鮭児と呼ばれ高値を付けられる。最近、筆者は、人間を別な動物や植物、虫たちの視点で眺めるようになってしまった。生命や生物として裸の人間を見たいのかもしれない。知識や技術にまみれた人間の営みの限界や愚鈍さに呆れてしまったかもしれない。
今日の朝は、洗面台で天井から小さなクモが糸を垂れて降りてきた。そのまま降りると洗面台に溜まった水に落ち命を落とすかもしれないので、糸をずらして床に無事に着地できるようにしたら、するするとどこかへ歩いていった。クモは石鹸が好きみたいで、風呂場にもよく出てくる。足長クモは苦手だが、小さなクモは平気だ。外は寒い、少しでも暖かい環境を求めて、親が卵を産みつけて孵った子供たちみたいだ。朝に出てくるクモは殺してはいけないと亡き母が教えてくれた気がする。理由はわからない。クモも『生まれてきたから生きている』ことについては人間と全く同じである。
動いている小さな生き物は可愛いし、いとおしい。意味もなく生きていて、意味もなく死んでゆく。それがゼロ歳で終わる人もいれば１１０歳まで延びる人もいる。シンプルといえばこれほど単純な人生観もない。死は考えてもしょうがない。死ぬまでに生きることだけでも、何度も書いているけど、大変な事業だと思う。認知に入り、他人の手を煩わすかもしれないし、不慮の事故や突然の病気で入院・加療の身になるかもしれず、一寸先は闇ながら、闇の向こうに死だけは待っている。
死はどういう世界なのかはわからないが、考えてもしょうがないことは考えないに限る。キリスト教やユダヤ教、イスラム教は終末論で亡くなった後の人生まで語り出すから困ったものである。『亡くなったら何もありません！』と教えれば、聖戦という考え方も生じなかったと思う。自爆テロも死ねば向こうで美女が待っていると教えられる。そういう男にとって一番弱い部分を利用して死に向かわせる、そして向かわせる男は生きている。
指導する人間、指示する人間はいつも隠れて生きている。他者を犠牲に生き延びている構造だ。どこの国家も官僚たちはずる賢くエリート意識で指導をしている。それだから、そういう世界だから、庶民は生きていくだけで大変なことなのである。
ゼロ戦パイロットの弟。
陶器職人の父は真珠湾攻撃の当日、東京湾で小舟でハゼ釣りをしていました。そんな頃、僕と親子ほど年上の兄は池袋の豊島師範を自主退学して霞ヶ浦の予科練に志願入隊しました。戦争が始まって父は母の１３人もの兄弟姉妹の一人が経営する鉄工所に勤務しました。潜水艦の冷却装置を製作していたようです。後に見た軍隊手帳によれば兄は航空隊の松阪や諫早や東北などと基地を転々としていたようです。空襲が激しくなって父は家族を満員列車に乗せて自分の実家のある北陸の故郷に疎開させました。僕はまだ生まれたてで戦争の記憶は全くありません。やがて終戦となり、ある日兄が生き残って復員してきました。僕も兄も初対面でひげ面の兄を「どこかのおじさん」としか思えませんでした。兄も僕を見て驚いたようでした。東京大空襲の最中に防空壕の中へ防空頭巾とバケツをヘルメット代わりにして僕をおんぶして逃げた母も、あの戦争で飛行兵として命をかけた兄も、潜水艦工場にいた父も、防毒マスクと防空頭巾で都心の学校に通っていた姉たち３人も命だけは助かりました。栄えていた陶器の家業と家を無くした我が家の暮らしは一気にどん底となりました。父母と兄は他界しましたが、今こうして生きているのが不思議なくらいですから、なぜ生きているのか？と聞かれても答えに困りますよね。一つ間違っていれば、あの米軍の東京空襲で一家全滅、兄も特攻で亡くなっていたかも知れません。僕の三つ上の兄は幼い時に肺炎をこじらせ亡くなっていました。今も仏壇に当時の位牌だけが有ります。人間に命も大病以外は予測は不可能ですね。せいぜい生きているうちは毎日を精一杯生きる事でしょうか。
seto
精一杯、毎日を生きる、それだけですね。一寸先は闇ですしね。戦争だけはいけません。これは全員の人生を全部狂わしますから。もう自分の親たちを見ていて十分わかります。退屈ながら平和はありがたいです。戦いの勝利の酒を飲むと、これに酔いしれてしまうから怖いし、戦争で大儲けする人々・企業があるので油断できません。
坊主の孫。
人は生きた時代によって変わるものですね。帝国主義、軍国主義まっただ中に生きれば自分の意志に反して煽動され外国を侵略する片棒を担いでしまったり、人を殺す事を当たり前になったり。もちろん自分に殺意が無くても身を守るためでもある訳でしょうね。我々は幸いにもその時代を生きた人たちが築いた比較的平和で新しい時代に生きてきましたので実際に見聞きした訳でもなく、簡単に生死の話をしてしまいがちですね。世界情勢を見ても、今後も身の回りの安全の保証については絶対的な約束など出来ないでしょうが、前時代の失敗を今後は繰り返して欲しく無いと願うばかりです。この自由社会で、どのような宗教を信じても決して悪い事とは思いませんが曲がった教えで煽動する宗教や、そのリーダーを作らないで欲しいですね。軍国主義もその最悪の宗教例ですね。
seto
信念、強固な信仰を持たれると回りは振り回されます。原始キリスト教もそうだし、ユダヤ教もイスラムもアメリカのキリスト教原理主義もアフリカの呪術師集団もエホバも学会もオウムも世界中の様々な信仰団体の特徴は、布教・信者を増やす活動をし始めることです。ひとり一つの宗教が健全な社会を、力はないですが平和を保つのではと最近考えてます。それは自分の思考を他人には任せないということ。自分で考え、行動する自由を保ち続けることでしょうね。中国の法輪功はどうなったのでしょうか？迫害されてましたからね。
カラオケファン。
人生を語り出すと、その人の終末が近いのでは無いでしょうか。歌手たちが人生をテーマにして唄い出せば必ずと言っていいほど早死にしていますね。死の原因は病気ですが、病に冒されると自分でも察知して、これまで歩んで来た人生を振り返るからでしょうね。生き方も激しかったり、苦労が多かったりと歌詞にしても唄いきれないほどです。その前段には人生を達観したような人を諭すお説教歌もありますね。これは若い歌手が唄っても心には浸みてきませんね。そんな若さで先輩たちへのお説教はムリがありますからね。１００歳超えの時代ですから、そんな方々の生き方を参考にしたいですね。
seto
そうかもしれません。健康な人は健康についてあんまり関心ありません。健康だから（笑い
毎日、一生懸命生きてる人は、人生を考える暇がないかもしれません。話変わって、竹内まりやの歌がだんだん説教臭くなって鼻につきます。（人生の扉）聞いてみてください、お暇なら。