新しい音楽堂をのぞく。
札幌に新しい音楽堂ができて、中島公園にある札幌交響楽団の本拠地Kitaraとの違いを調べに、1月13日『プラハ交響楽団』(新世界から)を聞きに、施設の見学を兼ねて行ってみた。hitaruという愛称で、最近、日本語で施設名を、ローマ字で表現するのが流行っていて、どうもしっくりこないのは私の年齢のせいなのか。受付がビルの4階で8階まで音楽堂。ヨーロッパのオペラ座みたいな作りであった。土地面積が狭いなかで、2300人収容のホールを作ったので縦長の講堂になったのはわかるが、26列以降は天井が高く(筆者は29列)息苦しかった。(見取り図でいくと前列ブルーの25列まではフラット席、しかし26列からは茶色の席の床が天井になり息苦しい)。構造は調べると東京文化会館に似ているのかもしれない。椅子は柔らかくKitaraのような木製の椅子でないので快適。ニューイヤーコンサートでしかもドボルザークの『新世界から』なのでオールドファン多くて、杖を付いたおじいちゃんやおばあちゃんがたくさんいた。受付に行くまでに3回のエスカレーター、それからさらに狭いエスカレーターに乗るのだから難儀な苦行である。コンサートの帰りは悲惨。老人が多かったから、エスカレーターをストップさせながら、調整して帰らせる。全く不便な施設を作ったものである。音はまだ施設自体に慣れていないのか、広がりはないが、プラハ交響楽団の若さと指揮者の元気さでテンポよく素晴らしい演奏で第二楽章では涙が出てきた。妻はフルオーケストラをはじめて聞くとのことで、第一楽章からウルウルしていたのは連れてきてよかったとは思うが、席の上の天井は余計である。去年、Kitaraで聞いた辻井伸行さんのピアノの場内での響きがいまのところ音的には数段優れていると思った。休憩時間で飲んだ500円コーヒーは美味かった。ここは歌舞伎や演劇、文楽,能や狂言、落語に最適の空間かもしれない。しかし、8月にここで山下達郎が2日間コンサートをするはずなので音的にうるさい彼のテイストに合うかどうか?いまから心配している。
参考までにキタラの写真。約2000名収容。サントリーホールに似ている。ここでJポップしてもOKと思うが。綾戸知恵のピアノ弾き語りはここで演奏して聞きに行った。最近では辻井伸行、妻はフジコヘミングス。
ゼロ戦パイロットの弟。
大阪から札幌に移住したての頃は、音楽ホールが少ないのには驚きました。大阪ではしょっちゅうジャズやフォークやJ-POPやシャンソンやタンゴやカンツォーネやGSまで幅広く聞きに行きました。札幌市民会館は音響も悪く、中島体育館などはプロレスならまだしも、音楽には到底ムリでした。教育文化会館が出来ても狭くてうっとうしく、厚生年金ホールくらいしかありませんでした。最近ではキタラが音楽専用ホールとしてはまともな会場ですね。大きなコンサートになればドームも行きましたが、ボンジョビなどのロックや人気アイドルグループくらいならまだしも他の音楽には向きません。今は亡き親子ほど年上の元ゼロ戦飛行兵の兄が福井県庁の文化課に所属していた頃に福井に音楽専門のホールを作るためにと全国の会場を視察して歩いていました。彼は劇団も作っていて連れ合いもバレーの先生でしたので、その点ではウルサいセンスの持ち主でした。結果は確認していませんが、今は福井市では活用されているのだと思います。音響や演出上の事や観客側からの視点も十分考慮した設計で無ければ、せっかくの税金で建設するのですから、演奏者や市民に喜ばれなければいけませんね。
seto
まず建築思想がなっていません。2階の勉強スペースは要りません。あそこから、もう劇場の受付場所にするのが劇場に来る人へのサービスではないでしょうか?8階建てにしないで6階までで十分。こじゃれたスペースつくるだけの発想です。シンプルな発想でいいのに。劇場がフル回転しないから何かもっと違う趣味の本を(スペースの予約を取る面倒さを含めて)もうけるのはお門違い。つくるならおしゃれなレストランでOKでは?エスカレーターはいまの2倍の広さが必要で、いまのままならけが人が出ますよ。わくわくホリデーがゆったりしてます。音質は別として。
昔の少年。
札幌ドームにしても、あの急な階段を上り下りするだけで高齢者や身体障害者には優しくありません。妻が背骨の圧迫骨折で入院してやや良くなってドームに行き、車いすを借りようとして若いスタッフに断られました。関係者や出演者や競技選手たちは階段を使わずに楽に入場できるのですが、肝心のお客が不自由を強いられる設計です。駐車場も同じく、関係者は建物に近く、一般客は遠くに置きます。私もイベントの時に
膝を痛めていて、進行作業で手すりにつかまりながら大変な思いをしました。会場費も土日祝は1日450万で平日は250万ですから、ありがとうございました。あまり使い勝手は良くないですね。日ハム球団が試合も、練習するにもお金がかかり過ぎるのでボールパーク構想が浮上したのでしょうね。
seto
札幌市自体が大企業病気にかかっているみたいで気持ち悪いときがあります。札幌ドームもきついです、歩くのが。設計や建築思想の中で、市民やファンが歩きやすい導線を最優先に考えるという提示を設計段階から第一優先にすればいいものを、忘れているのだと思いますね。道庁の人間から見たら転勤も市内で給与も良くて、あるのは出世競争だけ。教育委員会で1年間バイトした女性から話を聞くと、男尊女卑がひどくてコピー要員でしかないと辞めました。日ハム球団が安くすれと何度言っても札幌市は断り、さらにグッズの売上げの美味しいところを札幌ドーム株式会社という天下り会社に横取りされていたわけですから、積年の不満爆発というところでしょう。まだまだ書きたいことがありますが、やばい記事になってしまうので書きません。