私はパニック障害からサヨナラしたか?
19歳に自宅で発作が起きて(深夜の読書・たぶんロシアの哲学者シェストフの本かイギリスの精神分析医のレインの本であった)。母から『そんな発作が出るような本を読むのではない』と注意された。父親に伴われて札幌の救急病院へ搬送された。当番医の顔を見ているうちに症状が軽くなり、単なるヒステリー症状であったということで帰宅した。
それが30代中ごろ、帰宅途中の満員のエアポート内で胸が苦しくなって死にそうになった。もちろん心臓はバクバク。いてもたってもいられず、スーツのベルトを緩めたり、ソワソワしたり、入り口のドアを開けて新鮮な空気を入れたり、ほかの客からみたら挙動不審の男に見えたろうと思う。普通電車なら各駅停車で隣の苗穂駅で下車して、外の空気を吸うのだが、電車は新札幌まで止まらない。あと3つの駅を我慢しなければいけない。苦しい、死にそうだ。ようやく新札幌で下車できて安堵。しばらくホームの椅子に座り、呼吸を整えた。1時間くらい休んで、乗客の少ない普通電車に乗り換え帰宅できた。
15年間、眠っていた病気がこの一度の再発から『次にまたパニックが起きるのではないか』という予期不安に変わった。当時の自分の置かれていた立場は、多忙な営業職で毎日、締め切りに追われ、売上数字と、嫌な人間関係に翻弄された日々であった。心身とも無理をしていたかもしれない。伊丹や名古屋便での往復もきつかった。座る場所が飛行機の後ろならアウトである。どんどん次から次に乗客が自分を目がけて歩いてくる、その圧迫感で発作が出る。乗務員と話したら『最近、男のサラリーマンのパニック障害が多いです。早目に言っていただければ、一番前の席に、最後に乗ると軽くて済みます。また、冷たいタオルを目に置くといいです。何かあれば何なりとお申し付けください』と毛布を渡された。
2月、行きは耐えたが、名古屋から新千歳へは最悪であった。午後1時からイベントが札幌であり、私が講演会を進行させないといけない。糖尿病の講演会であった。それが滑走路に除雪が入り、上空での旋回待機となって、全部で7機が回っていた。機内のアナウンスを聞くだけで『大パニック』発作が起きた。これでは仕事が間に合わないので、乗務員を呼んで専用電話を借り、会社へ連絡。私が間に合わなくてもシナリオ通り進行させて欲しいと依頼した。しかし、筆者のパニック史上最大の発作は私を狂人にした。『外の空気を吸いたい』願望が強烈に出てきた。飛行機の客席の小さな窓を思いっきり蹴飛ばして穴を開けて、外の空気が欲しいと。危ない願望を抱いた。穴を開けたら飛行機は墜落する。我慢だ。私は乗務員に『私は医師で午後1時から講演があって札幌に行かなければいけない』と事情を話すと、彼女は機長にその旨を伝えた。返事が『わかりました。予定より早めの順番で着陸します』。咄嗟の嘘である。
とにかく広々とした空間と美味しい空気と圧迫感のない他人との距離、仕事が錯綜しない、ダブルブッキングにならない約束、強迫観念のない仕事と笑い。これさえ達成されれば100%パニック障害は私から消えると思う。ということは夢のまた夢だということだ。
広告マン。
誰にもあります。私もありました。高速道路で運転中にもありましたよ。何とか高速を降りて遊園地の喧騒を避けて駐車場の車の中でシートを倒して安静にしていたのですが、それでも改善されず駐車場係の年配の男性に救急車を呼んでもらい病院へ。病院に着いて症状の説明などしているうちに治まりました。また会社の倒産劇に巻き込まれ、帰札のため大阪のホテルで朝食後、地下鉄に向かって歩いている時に苦しくなり地下鉄の駅務室で休ませてもらい水を貰って呑んで落ち着かせましたが結局救急車で病院へ。これも病院に着くと症状は和らぎ点滴で回復。真夏の高速道路で小松空港に向かった時も、しばらくは冷房の効いたロビーの隅っこで30分ほど安静に。でも交番で市立病院を尋ねて救急入り口から入り2時間ほど点滴して安静に。共通するのは雑踏とか、猛暑とか、極度の責任感や不安材料とかが発端で、どれも病院に行った途端に改善されるところですね。お陰で私のカード入れには道内・外の診察券が沢山ありますよ。逆を考えれば、病院はどこにも必ずありますから、具合が悪ければ病院に行けば治ると自分に言い聞かせれば安心ですね。また病院も無いような所では発作が起きる原因もありませんからね。
seto
多いんですね、サラリーマンのパニックも。閉所恐怖もパニック引き起こします。エレベーターが止まったらどうしようと考えることありますから、苦手です。屋根の低い空間も苦手で名古屋の地下街(地下鉄)の歩行空間とか京都の地下鉄までの空間、天井低すぎません?古い福岡空港のロビーも低かったです。しかし、最近は、鈍感力が出てきて、胸張って堂々と歩けば平気平気で気分を変えて狭いところを歩けるので成長の跡が見える筆者です。
坊主の孫。
年齢とともに精神も落ち着いてきますから、特別な恐怖でも味わうなどの時以外は極度のパニックは起きないと思いますよ。長く生きて居れば、大抵の困難を乗り越えてきている訳ですから精神的にも余裕は出来ていますからめったなことではパニくらないと思いますよ。昔のことは忘れてしまえばいいのです。覚えておかないといけないこと以外はね。
seto
加齢とともに焦りが少なくなりました。忘れないと新しいものが入ってきませんし。
昔の少年。
お笑いや歌や談笑などを全く嫌う人、生真面目すぎる人は危険かも知れませんが、例えば自分の趣味の世界に浸って居たり、他人の目を気にせず生きられたりとパニックを克服する術はあると思いますね。電車や飛行機などに乗るにしてもお酒を飲んで眠れる人は別にしても好きな落語や漫才や歌などをMP3あたりを持ち込んで聞いたりと熱中して居れば忘れますね。交通機関内での読書は目も疲れますから、たまには朗読のソフトを聞き流すのも良いでしょうね。大量の文字情報は疲れますから、読書好きも判りますが、たまには目を休めて耳で読むのも改善法では無いでしょうか。
seto
寝るとき最近、ユーチューブでラジオを聞いています。落語や講演会。昨夜は渡辺淳一のインタビューでした。男を1個の精子にたとえて男女交際の話をしてました。たった1個の精子だから卵子に到達するのは稀、したがって断られるの精子の常。何度も何度も声をかけてふられなさいと男にエールを送ってました。聞きながらいつのまにか熟睡でした。ご心配おかけしました。