偏見を減らせるといいのだが

このテーマは何度も書いてきたが、『一旦、信じた観念をなかなか放棄できない生き物』が人間だとしたら、どうしたら、その観念を『放棄できて、別な観念を獲得できるの』かということが残る。が、そもそも真実を追い求める欲望がその人にあればの話だ。というのは『考えるのは面倒くさい。私が信じてることはたくさんの共感者がいて、これでそこそこ他人との関係もうまくいく。それをいまさら、違うぞと説明されてもね』という人が案外多い。『理屈っぽい』とか『すぐにあなたは現実を否定する』とか『もっとシンプルに考えたら』とか極端は『あっちへ行け』とまで言われかねない。これはどんな宗教でも信念があるわけだから(ある年齢、ある場所で洗脳され、心地よい暮らしをしていていまさらそれをポイと捨てることがないとしたら)、会話の継続が成り立たないことを筆者は何度も経験した。新興宗教(ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も発生時はすべて新興宗教だ)ここで気づくが『心地よい暮らしをしていて』というところがキーワードで、それが揺さぶられるのが異文化とのぶつかりである。娘が大分県へ嫁いだとき、福岡出身の奥様を持つ会社の同僚から『あそこは男尊女卑がすごいわよ』と電話の向こうで奥様の声。温泉が多い土地だから、温泉好きな娘なので『いい湯だな!』で誤魔化して生きていけると思ったものである。ぶつからないで『ごまかし』も大事でこと。しかし、狭い世界ではなくて、人種的な偏見や肌の色による差別などワールドワイドなことに関して、『一旦、信じた観念をなかなか放棄できない』人々の方が多いのではないかと思う事件が多発している。フェイスブックやツィッターで瞬時に自分の思いを表現できるツール(武器)を装備してから、それでバンバン撃ちまくる人が増えて混乱と偏見が拡散されている。次に来るのは『謝罪』という行為で、それの繰り返しが内外でリピートしている。アメリカのトランプを見ていると新興宗教の教祖に見える。彼を支持する人たちの熱狂を見ていて、丁寧な説明を排除した彼の英語の貧弱さだけが露呈する。感情の横溢である。何をしでかすかわからない。『自分は偏見の塊で、どこで過つかわかったものではないよ』と思っていると多少、自分の発言や歪みに補正を入れて生きていける気がする。

  1. 「信じる者は騙される」ですか。何を信じるかは個人差がありますが、この世に本当に信じて良いものが有れば良いのですが、裏切られる事もしばしばですね。先ずは、信じる前に、自らを信じて貰えるようにしなければいけませんね。信じあえる似た者通しが集まれば疑心暗鬼も無くなるでしょうね。

    • 自然の営みは信じられますよ。川が流れたり、鳥がさえったり、庭の木々が芽吹いたり。まずはこれからですね。都会では自然について語られることが少なくなりました。あるのは仕事や人間関係ばかり。裏切らない自然、たとえば雲や青空を見てみるといいですね、私たちは。

  2. 環境を変えれば「心機一転」。何度も土地を変えたり、何度も転職したり、環境を一変させれば何でも解決してしまいます。これまでの腐れ縁の友達とも縁を切ったり、失恋相手から遠く姿を消したり、親戚とも距離を置いたり、兄姉とも疎遠にしたりと、環境はいくらでも変える事が出来ます。ただ、しがらみが切れずにズルズル尾を引けば、かえってお互いの関係性も悪化し兼ねません。きっぱりとケジメを付ければ、その時だけは良くは思われませんが、長い目で見れば正解ですね。新しい環境で新しい考えで後を振り返らず生きた方が得ですね。

    • 意外や読書体験は、縁を切れますよ。その間、著者の考える世界へ入り込むわけですから。ブログでも違う世界へ旅する機会になりますね。いつも同じだと飽きがきます。一番は違う人との接触。具体的な人がいなければ画家や詩人や小説家や歴史家が世界中にいますから、彼らと新しい人間関係を作ることができますね。しかも、いいところはクレームとか文句を言われないで済むところです。

  3. 選挙運動など見ていても、選挙直前までは立候補者を崇拝しているように見えて、落ちればしっぺ返しですから信じられません。友達だって夫婦だって一旦こじれれば、元の木阿弥、赤の他人ですからね。他人同士の世の中を渡るには、自分以外は他人だと自覚していなければいけないでしょうね。生きる事すべてがお芝居みたいなもので、みんな補い合って生きているのですからね。繕い合いもうまくできる人と、全く不器用な人が居る訳です。観客席から拍手喝采を浴びたとしても、すべては上辺を繕う演技に対しての拍手であって、本人たちの人格への拍手とは違いますからね。そう考えると、皆んなお芝居をしているようなものですね。

    • お芝居してますね。芝居の中で筋書きを壊す人も多いですから気をつけたい。ただ、自分といっても『自分って何?』という設問ありますから、ここハードル高いですよ。

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