オリンピック談義。
きのうは、人を請け負う合法的なピンハネ仕事をご隠居にわかってもらったが、きょうは1964年、日本中が大騒ぎした東京オリンピックだ。八つっあんも熊さんも、金づちを打ったり、のこを引くのは得意だが、投げたり、走るくらいなら寝ていた方がいいときてる。
前のオリンピックも無理やり記録映画を映画鑑賞と称して、八つっあん・熊さんが中学生のときに映画館へ連れて行かれた。新幹線や高速道路も走り、水泳競技のために建築家丹下健三さんが代々木体育館を作り、陸上競技や開会式・閉会式のために国立競技場を作った。ところが、今回のオリンピック、開催都市を決めるのに、ワールドカップ同様IOCから7月下旬から9月初旬に開催できるよう要求されていて、選手の健康より中継の放映権料をいかに多く稼ぐかがポイント。
ヨーロッパではサッカーリーグが8月下旬から開催、アメリカもNBAやNFL、MLBポストシーズンと重なる。企業からどっさりお金を集められる期間を初めからセッティングされてる。欧米のための大会だからね。IOCの収入を100とすると8割が夏、2割が冬に振り分けられるらしい。夏の大会で企業から、また放映権料をできるだけ高く設定して、収入を得るためにIOCは存在する。もうアマチュアの精神が残っているのは、メダルには遠いけど、苦しい財政の中、国旗を持って入場する新興国くらいのもので、ほとんどは金まみれの選手たちに覆われている。
金メダル取れたら1千万、銀で500万とか決めてね。日本の場合は体協という森善朗と橋本聖子の利権組織が競技別の育成補助金を分配しているから、各種競技のOBたちは金を引っ張る(税金を入れてもらい、自分たちのOB生活も安定させるのに必死だ)。これってスポーツなの?ショーではないだろうか?ローマ時代のコロシウムで行われた見世物。それが、電気紙芝居を通して、活字を通して国威発揚を各国が利用するイベントなのかもしれない。
もう競技別の世界大会があるわけだし、ことさら大量の観光客が来て、ホテルが取れない普通の観光客へ迷惑をかけないか?今の時代、人の集まるところテロが発生しやすくもあり、国や人種の違いを超えて集まるわけだから、テロ組織はそれを活用して自分たちの存在を誇示しようとするだろう。わざわざ、テロを招くイベントを誘致して、福島原発も終息もせず、近々開催の北京での世界陸上もマスクをして走る笑えない現実が予想される。
冬のオリンピックも札幌が立候補しようとしてるが、冬のスポーツは欧米とわずかに中国・韓国・日本のアジア勢だけ。そのために税金をつぎ込む必要があるだろうか?運動音痴の八つっあん・熊さんを代弁して、ひとこと言いたいことを書いた次第だ。日本のテレビ局はどの業界もそうだけど8月は、テレビCMが減る、そのために日本テレビは「24時間、愛は地球を救う」を仕掛けたのだ。
善意ではなく、放送局の財政の都合で、市民の善意を利用してる。広告営業時代、第1回目だけ24時間テレビ営業をしたけど、よく広告が集まった。しかしそこに日産自動車が入ってきて、福祉車両はすべて日産車だ。イオングループが入るとイトーヨーカドは入れない。住友生命が入るとアフラックは協賛できないという縛りがある。募金額をたくさん集めようとしたら、同業であってもOKなはずだ。
基本が「愛は地球を救う」でフィナーレは涙のマラソンゴールで終わるわけだけど、募金活動は8月の日テレ系のテレビ局の収支改善行為に寄与している。これに負けじとフジテレビが27時間の番組を作る。泣かせるテーマを探してきて(本当に気の毒な人がいるのはわかるけど、それをテレビに映し出していいものか筆者は複雑だ)。東京オリンピックや札幌冬季オリンピックの件、そして善意のオリンピックをする各テレビ局の話を書かせてもらった。
昔の少年
スポーツ選手の目標の一つ「オリンピック」がなくなったらどうだろう?アマチュアよりいきなりプロを目指すのだろうか?スポーツに秀でた人はスポーツで競い、学力や芸術分野で優れた者は学力や表現力で競う。何も特技を持たないものは見る側、聞く側に回る。ただこれがビジネスとなると裏の利害が見えてくる。前にも言ったが,スポーツイベントは後進国で開催するのがいい。世界中が支援して施設をつくり、スポーツ環境を整えてあげる。特に立派なものでなくてもいいから。世界の知られざる情報を得るためにも。不便を感じるくらいがちょうどいい。