車メーカー、地方の販売店営業マン監視!背中から石が飛んでくる。
3年前に購入した軽自動車の無料点検を知らせるDMが来た。別に故障もないのでパスしようと思っていたが、販売店の担当営業から何度も電話が入る。いつもならアバウトな彼だから車のリコールでもあったのかと心配して電話をしたら、無料点検をいつにしますかと。急に親切になって気味が悪いと思った。普段通りのあなたでいいのに。
1週間後、メーカーから『もれなくプレゼント付きアンケート』ハガキ。HPを見てくださいとあった。もれなくプレゼントに弱い筆者は(これがマーケのポイント)ついついID・パスワードを入力して回答へ向かう。最初はいつ買ったか、以前の車のメーカー名やら、車検はどこかとか自動車保険の質問。ところが真ん中あたりから、あなたはこの車を○○店から購入されてますが、その店の社員の対応・連絡の有無・接待時間と丁寧さ・接客テーブルの汚れ・玄関を出た後の礼があったか・整備員の説明のわかりやすさ・営業担当者がいないときも別な社員が的確に対応ができているか、しつこく20項目以上にわたって次々質問。大変良いから悪いまで5段階評価だ。回答をしていると彼の顔が浮かんできて、『そうかメーカーからアンケートが来るので緊張したんだね』と思うと可哀想になってしまった。大変良いと良いで統一した。
業務委託先は電通マクロミルインサイト、またここが外部委託か!どこまでも監視・管理・指導が続く。こういう監視は今度は社内での相互監視につながる。『この店の評価が低いのはあいつの接客が悪いからだ』彼も以前同様、ヘラヘラやってくれればそれでいい。匿名で書かせて、現場で働く人間を評価させる手法が様々な業界で蔓延している。回転寿司屋から病院でも『ご意見BOX』で氏名を記入させるものも多い。札幌の循環器病院で心臓CT検査で入院したとき、退院前日の夜、アンケートを持って看護師が現れた。書いたら廊下に置いた『院長へ』と書いた箱へ入れてくださいと。匿名でもいいと言うが皆親切にしてくれたから実名で大変良かったと書いておくよと答えた。『この院長へのアンケートを巡って辞めていった看護師もいるのですよ』とぽつり。
経営者の人を見る目、人間力がない、会話や対話がないと思わざる負えない。ある会社は社員を監視する監視カメラを導入、パソコンで仕事中、買い物をしないか社長室で監視していた。信頼関係が壊れた会社で仕事をするってどうなの?という時代だ。そして社長自身は夜の生活は札幌独身生活を謳歌して接待費で飲み続けていた。監視する人間を監視する人が必要な時代に入っている。
クルマ遍歴半世紀
CSといってカスタマー・サポート・アンケートがEメ―ルでユーザー宛に来ます。輸入車の場合結構クールでデリケートさに欠ける物が多いですが、それが本国では彼ら本国では当然なのでしょう。真相は日本人のデリカシーさからは想像もつかないバッサリ型が常識のようですが、日本人の私達には驚く事ばかりです。例えば、サービスの良し悪しについて①非常に良い ②良い ③まあまあ良い ④普通 ⑤あまり良いとは思わない ⑥あまり良くない ⑦良くない ⑧悪い ⑨非常に悪い ⑩最悪だ と10項目の選択肢があった場合、大抵の日本人の場合、当たり障りのない③まあまあ良いにチェックを入れがちですね。ところが、本国のメーカーでの評価と言えば『YES』か『NO』。白か?黒か?で、デリケートな答えなど求めていません。つまり①非常に良いか、②~⑩最悪までひとまとめに考えられる訳です。ですから、それを知ってからは全て①にチェックを入れて居ますが、果して裏を知ってしまった私以外にどれだけの人達が理解しているか疑問ですね。本国の評価次第では人事や販社の人事や支援策に多いに関係して来る訳です。
seto
キリスト教圏の思考回路はそうですね。YESまたはNOですが、それがたくさんの戦争や事件を生んでいます。日常のビジネスでもそれの延長でバッサリが多い。話変わってメジャの大谷人気は、福音系プロテスタントが多数を占めるアメリカでは。これまでになかった価値観、それも金だけではないんだよ、楽しい生き方があるんだよということを彼が示しているからだろうなあと思います。きつい。厳しい競争社会、少しでもギゃらをたくさん早くもらい、代理人もたんまり設ける単純な価値観が覆う世界で、東洋的な価値観を示していると思いますね。ヨーロッパの企業、少し学んでほしいでうよ。
アドマン。
確かに顧客サービスは大切な基本ですが、コンサルタントなど外注が関わるとどこも画一的になりがちですね。つまりマニアル化されていて独自性がありません。本当の顧客サービスは各自の特徴があってしかるべきで、物まねではいけません。そこ独自のサービスによって顧客を確保するマーケティングが必要ですね。例えば老舗の炉端焼きになぜ?顧客が多いのか?と考えれば、そこの焼き物は80代のおばあちゃんが丁寧に焼いて提供してくれるからとか、そこにしか出来ない特徴が売りに繋がるわけですね。車屋さんの若い営業マンの方にもその人にしか無いサービス精神がある訳ですから、その特徴を買ってくれるお客の担当になればメーカーのアンケートなど不要ですね。その拠点独自の特色を出せるのは社員一人一人で、マニアル通りならロボットですね。
seto
サービスはコンサル会社にはやらせないほうがいいですよ。生身の社員が対面でお客さんに聞くほうがどれだけ正確にわかるか。マニュアルではなく責任ある社員自身の価値観です。次の商品開発にまでつながりますね。車屋さんも、私は困ったことがあればすぐに電話します。雑談も多いですが、親切です。車検やタイヤ交換でも修理をするエンジニアの人が営業の人と並んで説明してくれます。営業もそこで車のあれこれを学ぶわけですね。寿司屋でも蕎麦屋でもアンケート流行り。それを分析するつまらない企業がはびこって無駄な資料をエクセルで作っている、そして知ったかぶりのコメントを入れ、冊子にして納品。無駄な外注費ですね。
アドマン。
職業柄、覆面リサーチやりました。大きなイベントや、ショールーム接客など顧客に成りすまして調査してグラフを作って本社の役員に提出しました。あまり後味が良くない企画でした。今思うに欠点探しの覆面リサーチでしたからですね。これを180°正反対の『優れた所探し』にして各店や各イベントの良かったところを更に増やす事を考えれば良かったのではと後悔しています。そうすれば自ずと欠点も減少してみんながプラス思考になると思いますよ。
seto
いいところ探し、いいですね。それを真似をする社員も出てきて、企業にとってもGOODです。現在の教育で偏差値という考え方があります。偏差値を上げるには自分でうんと努力するか、他人の成績を下げるか(欠点探しに似ています)です。アンケートを作る場合、最初は穏やか、だんだんきつい質問になってきます。そして個人名銘記です。これを発案した人がまずサヨナラしてほしいですね。