いい患者になるために。
7月18日の入院で5回ほどの入院で学んだことは、いい患者になると、入院生活は楽しいということだ。ある本(そんなこと、気にするな 桜井章一 プロ雀士)に老人病院で一番手を焼く入所者は、かつて金持ちで、社会的にとても偉かった人たちだという。一流企業の元社長や役員、大学教授、弁護士、政治家、官僚、検察官・・・。共通して弁舌が立ち、わがままであり、看護師や医師の言うことを聞かず文句ばかり言う。人を馬鹿にする癖がある。病院中のスタッフから嫌われている。どうせ入院するなら楽しく送りたいもの。あげくに、家族や元部下たちもお見舞いもどんどん遠くなってくる。どうしたらいい患者になれるのか?私が心筋梗塞で入院した部屋に10歳くらい年上(私は50歳で入院)の穏やかな人がいた。ある日、『専務、決算書です。サインをお願いします。』とやってきた。サインをして部下たちが帰っていったが、彼はどこの誰であるかも言わず、いつものバカ話に戻った。お互い退院日を合わせて、風呂に入り、背中を流させてもらった。穏やかな人であった。もう一人は、札幌の藻岩山下の病院の院長から聞いた話で、雪印乳業の役員が末期がんで入院していたが、愚痴を一つもこぼさず、たんたんと入院生活を送って、必ず、医師や看護師に『ありがとうございます』と言うことを忘れなかったと。院長の話ではクリスチャンではなかったかという。亡くなって、医師を含めて全員が泣いたよと。感動を残して亡くなる人に共通するのは、威張らない・感謝する言葉を忘れない。筆者の2か月にわたる入院生活はどうであったか?これは自分で語ってもしょうがない。私の入院生活に関わったたくさんの人たちに聞いてもらうしかない。しかし、いまは意地の悪い看護師もいるから、その対策も患者側でしなくてはいけない。入院生活を快適に過ごすのは、主治医より病棟の看護師との付き合い如何、同室の人たちに嫌われないための工夫であって、その部屋で身分や会社や学歴を自慢するところではないということ。自慢したいなら高額な個室に入って、他人との交流を絶つ孤独な入院を送るしかない。個室を希望する人に男性が多い。どんな職種の人だろうと世間話をつらつらできる人が少ないのかもしれない。相手の名刺をみて肩書・企業をまず知って、それから会話をする習慣は、病院着を着て水平な会話をするには知恵と自分を客観的にみる見方が必要だ。
自慢話になってしまうが、先日18日から20日までの入院で同世代の心臓カテーテル検査をした仲間とコーヒーを差し入れて、ワイワイ騒いだ。日本ハムファイターズの話から、自分たちの住む町での出来事あれこれまで。中には仕事中、転落して背中を痛めて背中に棒を入れられてる人もいた。背中を見ると手術の跡が残っている。手術台は幅が狭いので、カテーテル検査の場合、台そのものが細かく揺れる。彼は『痛い』と主治医に叫んでも機器そのものが自動的に揺れるからどうしようもない。私を含めて、カテーテル検査とステント処置を数回経験している仲間たちだったが『こんなに楽しい入院生活は初めてだ』と感謝された。新型コロナで見舞い客がせいぜい30分で待合室で食べ物補給程度。数年前からみたら、病院食が格段に良くなっている。食事が温かいのが嬉しい。
坊主の孫。
高校生の頃の盲腸手術での1週間足らずの入院しか経験がありませんから、分からないですが、入院や手術には不安が付き物でしょうから、少しでもリラックスできる環境が求めらえますね。そこには同じ患者同士として同じ精神状態でしょうから、お互いの気持ちにも通じるところも有るのでしょうね。自分をさらけ出す事でお互いの信頼も得られて不安も和らげられるのでしょうね。しかし、問題は、その輪の中に自ら入れるか否かで大きな違いが出るのでしょうね。
seto
心臓で入院したとき、面白かったのは心臓の手術をした人同士が、おれのほうが傷が深いとか浅いとか自慢しあっていたことです。そして同情しあう仲の良さ。3人4人と集まればにぎやかですが、ひとり中心になる人が必要かもしれません。元営業マンの私は、病室を営業場所と勘違いしているのかもしれません。自分を売り込んでいるのでしょうね。坊主の孫さん、大丈夫です。得意でない話題には入らないで黙って聞いているだけで、話すほうは熱が上がります、聞いてくれているんですからね。毎日、ニュースと新聞を読んでいれば十分です。