チカホ

札幌駅地下歩行空間

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北村イカダくだり

10月6日の「ニューズウィーク」で「外国人観光客の日本の歩き方」特集を組んだいた。これまでの観光地はそれとして、彼らによって発見された新名所がその理由とともに紹介されている。小学生のランドセル姿も新鮮に映るとのことだ。わからないものだ。ニュースは爆買いに走る中国の富裕層を追いかけるものが多いけど、日本人の日常生活も十分、観光資源になるのだと思った。なかなか客観的に自分を見るのは難しい。観光といえば非日常を想起するけど、そして自分たちでは手が出ない贅沢な旅館やホテルを考えるけど、必ずしもそうではない。北から紹介されている新名所と理由を列記する。

(1)白い恋人パーク・・「白い恋人」の製造ライン見学、菓子作り体験。年間23万人。食への安全取り組みに感動する。

(2)札幌駅前通地下歩行空間・・全長520mの札幌駅から大通まで。雪と寒さに疲れた人のオアシス街道。ゴミ一つない空間は「清潔なハイテク国家」のイメージが持たれている。

(3)地吹雪体験(青森五所川原)・・足元の視界をさえ遮られる地吹雪体験だ。ひたすらこの中を歩く体験が南国の人に大人気。

(4)利根川のラフティング・・ニュージーランド人が利根川の雪解け水を利用したラフティングを提案。「ラフティングの町」に押し上げた。

(5)高田馬場ゲームセンター・・「ミカド」は知る人は知るゲーム界の聖地。対戦イベントがネット配信されて、世界中からゲーマーがやってくる。

(6)都バス・・観光地化されていない街並みを観察したい人にジャストフィット。窓から日本人ウォッチング。

(7)谷根千エリア・・東京大空襲で焼け残った下町。幅2メートルにも満たない商店街を歩き、野良猫の撮影もする。欧米系の外国人の定番スポット。

(8)ガンダムの町(静岡市)・・日本製プラモデルの9割を生産する静岡。「ガンプラ」の製造工程見学を終えて実物大のガンダムに会える。バンダイホビーセンターは聖地。

(9)ちびまるこちゃんランド(静岡市清水区)・・東アジアで大人気。ノスタルジックなテーマパークは背景に富士山を従え、中国人にも必見スポット。

(10)トヨタの自動車工場・・溶接や組み立てを観察できる英語ガイド付きツア。トヨタ生産方式に触れる。

(11)鎌倉高校駅前近くの踏切(鎌倉市)・・漫画「スラムダンク」のアニメの舞台になった場所。江ノ島電鉄のレトロな車両と湘南の海。アジア各地から撮影に来る。

(12)地獄谷の野生猿(長野山之内町)・・露天風呂に入る「スノーモンキー」見るために年間3万人来る。落ち目の温泉街が外国人旅行者で復活。

(13)杉原千畝記念館(岐阜八百津町)・・迫害されたユダヤ人6千人のビザを発行、命を救った外交官。イスラエルから年間1500人訪れる。

(14)甲子園で野球応援(西宮市)・・メジャーと違いバンド演奏の付いた応援が台湾で人気。

(15)ウサギの楽園(広島大久野島)・・瀬戸内海に浮かぶ島。野生のウサギが大量に生息、ウサギ好きな外国人殺到している。

(16)鬼無盆栽郷(香川高松)・・鬼無郷は盆栽の8割を生産。「BONSAI」ブームのヨーロッパから旅行客が多い。

(17)しまなみ海道(愛媛県今治市、広島県尾道市)四国と本州を結ぶ「しまなみ海道」は世界中の自転車愛好家大人気のサイクリングロード。

(18)いかだ下り(和歌山北山村)・・伝統産業のいかだ下りを、観光客に開放。中国人がつてを頼ってやってくる。中国語サイトはないのに。

(19)軍艦島(長崎市)・・タイでこの島を舞台にしたホラー映画が2013年にヒット。ロケが行われたこの島を訪ねるツアが人気。

  1. 外国人の目の向けどころを見ると超近代的と思っていた東京なんかではなく、アキバなど除き、ほとんど田舎に等しい所が多い。つまり日本の伝統とか風俗とか風習とかに興味を持たれていたり、日本人の器用で生真面目な働く姿(せっかちに歩く姿も)にも興味があるのだろう。僕たちが外国旅行に行こうと思えば先ず旅行会社のおススメが多くみんなが同じようなルートで欲張り観光をしがちだが、近年のこのような外国人の日本での観光客の方々に見習いたいものだ。

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