自分を嫌う?!
●薬メーカーのMRが薬を一番飲まない(その副作用を熟知している)●新聞社員の新聞嫌い(たえず、社内の人事や嫌なやつと働いていての疲労蓄積)●テレビマンのテレビ嫌い(真実からほど遠い番組作り、突然の配置転換、広告主からのお金とともに来る理不尽なニュース依頼、東京のキー局の意向が人事にまで反映し過ぎで地方局派に非活性化に)●先生の学校嫌い(生徒へ教えている間はいいが、それでも教室内を徘徊する生徒への注意業務の増加、教頭が校長になるためのゴマスリを横で見ていて,中には校長の自宅まで朝、迎えに行く者までいて教員室は盛り下がりモード。さらに教育委員会からのお達しに振り回される。残業代のない仕事増加。クレーマー父母の増加・・天下の宝刀・・教育委員会に言いつけるぞ!、個人情報保護法の施行で連絡回数の増加)●政治家秘書の政治嫌い(これといった見識もなく、派閥の長のご意見を丸暗記して、当該役人の書いた答弁や書類をオウム返しする自分の意見を持たない、持てる能力がないのに政治家になって威張る。傲慢と卑屈の同居している親分の情けなさ、それで国費で給与をもらう自分に嫌悪)●評論家の評論嫌い(自分が一方的に話したり相手をねじ伏せてる間はいいが、それに対して今度自分が評論されることにプライドを傷つけれ不機嫌になる。上手に反論できる知識も度量もない自分に嫌気をさす)●既婚者の結婚嫌い(会社の仕事に疲れて、家に帰れば、会社の仕事や人間関係を持ち込まないでと説教され、専業主婦という特権を与えてきたのに、主婦労働は時給にして〇〇円、子育てに私は苦労してもあなたは何も協力的ではなかったと言われる。住宅ローンや教育ローンを払い終えても、定年後は亭主が終わりなきローンみたいな存在になってる家庭の多いこと。現役時代はさしづめATM亭主か。筆者の家庭ではないので誤解のないように)●漁師の魚嫌い(港からのテレビ中継である漁師は私は魚が嫌いで肉が大好きだと聞いたのにはビックリ)●酪農家の牛乳嫌い(これも魚師同様いる)●戦争屋の正義好き(正義という言葉を吐く人にはどこか恨みや憎しみがこもっていると言った人がいた〈岸田秀)。戦争プロパガンダ10の法則を書いたアンヌ・モレリは最後の10で〈この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である〉と書いて終わる。ゲシュタポも戦中の日本の特高も、9.11後のアメリカ国旗露出も、日本赤軍の内部も、オウム真理教の内部も、ISILを脱走したくても出れない人々も、他者を非国民や裏切り者呼ばわりで責め立てる人が後を絶たない。彼らに共通するのは原理主義。原理主義は必ず敵を必要とする。ヘイトスピーチの温床でもある。●他にも英語堪能者の英米嫌い、居酒屋経営者の酒嫌い、煙草屋の禁煙運動家などもあるけれど、こういう頭の体操をしていると、相手を許すこと、自分の考えと違う人間を容認すること、まあいいかといい加減に思うこと。そうしていると、生き易い世の中になるような気がする。何事にもアバウトな筆者です。
昔の少年
好き嫌いがハッキリしていた若かりし頃は、濃いエンジや濃いグリーンの色を見ただけで気分が悪くなった。それも色を扱う仕事に就いてからすっかり色の好き嫌いがなくなった。就職すると仲間でも好き嫌いがハッキリしていて悪口叩かれて思わず手が出てしまい居心地が悪くなり辞めた。会社を替わっても最初はいい人が裏が見え出すと大嫌いになった。そして会社をまた替わっても、そこにも嫌な上司がいて出社すらしたくないほどの嫌悪感が襲ってきた。絶えず口論していた頃はまだストレスを発散できたが、敵の反撃も日に日に増して爆発寸前、一触即発と。その頃大嫌いのはずだった営業に出された。これも大嫌いな上司の陰謀で、暫くは訳も判らずブラブラしていたが、外には僕と同じような環境におかれた人達が大勢いた。上司からいじめられ?小さくなってゴマを擂る人、対立する人、我関せずと柳に風の人、人間模様は様々だった。でも、これまでの自分に比較すればまだマシに見えた。人間観察を始めてしばらくした或る日、嫌われている人に接近して見た。大抵は企業の上役(社長、専務、部長、課長)で、組織の中では虚勢を張っているが二重人格を演じているに過ぎない事が判かった。話を聞けば、社内では得られない味方を求めている事も判った。裏返せば社内には自分の話を聞いてくれる者が居ないと言うことになる。こんな人達の普段は見せない部分が見え出すと誰もが普通の人だと気づいた。きっと家庭やプライベートでは違う顔なのだと。社内の人からは僕のようなクッション役が必要らしく社員からも歓迎された。上司に言いにくいことを遠まわしに代弁してあげたり、評価してあげたり。またその逆で、嫌われている上司の言いたいことを軟らかく社員に伝えたりもした。ボランティアのアウトソーシングだ。でも、実はこれが僕の営業の根本となり信頼を得ることになった。あれだけ嫌いだった営業も、人間も大好きになった。国や組織の諍いに当てはまるかどうかは別にして、理解されずに孤立している場合には身をもって手を差し伸べる事や耳を貸す事は大切だと思う。嫌いな裏には何があるのか?不安でもあり、楽しみでもある。好き嫌いの激しい極端な偏食は身体にも悪いらしいから。