スマホは幾つの部品で作られる?
アメリカのプレゼンテーション番組TEDを見ていたら、ひとりの学者がスマホを見せながら、「このスマホに使われている部品は児童の奴隷労働で南アフリカで採取されているかもしれない」と聴衆に話をしていたので、気になってガラケーやスマホで使われている部品の数やレアメタルや鉱物名を調べてみた。部品数は以下の表である。
i-phone3Gで950個くらいの部品が使用され組み立てられている。ガラケーで100~200個だ。そこで使用される鉱物をざっと羅列すると、鉄、ネオジウム、ニッケル、銅、インジウム、スズ、鉛、タンタル、マンガン、銀、金、アンチモン、亜鉛、クロム、バナジウム、ジルコニウム。鉛とスズはハンダをするときに使う。知ってのとおりスマホの部品は日本のメーカーがないとサムソンもアップルも作れないシェアがある。
部品メーカーも鉱物を使って作るわけで、その鉱物のうち南アフリカから輸入するものを調べてみると、クロム、チタン、マンガン、パラジウムだ。金はイヤフォンジァックやICに使用されている。金の主な輸入国はオーストラリヤとロシアと書かれているがアフリカから輸入していないとも限らない。中古のガラケーやスマホがこれだけのメタル(鉱物)を使って成り立っているのを考えると、携帯電話のリサイクルが一大市場を形成しているのもうなづける。現今、「スマホ依存」について報道されるが、スモホ自体がいかに世界中のメタル依存で作られているか、テレビも同じように分析していくと、鉱物資源に液晶画面もそうだが、(液晶はインジウム)、地球の歴史で偶然作られた石炭や石油、天然ガスやウランもそうだが(ダイヤモンドも炭素)たくさんの鉱物の恩恵(被害)を受けているわけで、人間の能力云々の前に自然に感謝することをしなければいけないと思うのだ。ついでに人間の血液にも鉄分がある。私の使っているノートパソコンも全部分解して素材を調べていくと同じような結論になると思う。金(キン)より一粒のコメのほうがありがたい時代がいずれ来るかもしれない。日本中に所有者不明な土地がたくさんあるから、モスクワ郊外にあるダーチャ(農園)のように土・日の菜園として低料金で貸し出すと落ち着いた社会になると思うがどうだろうか?ペレストロイカで餓死者が出なかった背景にダーチャがあったのである。食べるものが確保されていると人間は落ち着くものである。小屋付きにすれば寝泊りもできて、万一の災害の時、避難場所としても活用できる。アフリカの児童の奴隷労働からスマホの部品、自然の恵み、そしてダーチャの話と話題が飛びすぎのブログであった。自然の恩恵の中で我々は生きているというのが結論であった。そして願わくは適正労賃、適正価格のなかで貧富の差が軽減されることを祈るのみである。
日常に隠された貧困。
スマホの部品原材料も、PCやTVや電子機器も、コーヒーも、チョコレートも、メタリックなクルマも、キラキラのスパンコールやネイルも、ダイヤもプラチナも、金の装飾品も、何もかも日常生活に入り込んでいる物すべての源は過酷労働の犠牲のうえに成り立っているのが現状なのですね。流通過程で何層もの利益を搾り取るろ過紙が見えてきますね。以前、大手ジェネコンが施工する丘陵地のマンション分譲の仕事に関わったことがありましたが、その施主がインドのダイヤモンド王でした。当時、彼が施主の高級マンションは神戸にも建設されていました。聞いた話では、インドでは高層住宅の上に住み、下層階には警備のための武装軍隊まで雇っているとのことでした。映画でも見ましたが、学ぶことすらできない貧困児童が労働する一方で、富裕層の暮らしぶりとの間には、余りにも大きな格差があり過ぎるようですね。
恵まれない世界に目を向ける青年たち。
白石本通りにあるJAICAの建物に入った事はありませんが、世界各地の後進国への人的支援に参加している青年たちの働きは大きいと思います。展示スペースには各国の貧困の現実が見られるようです。世界の食事を出すレストランもあるそうですから、一度行ってみたいと思います。