先日ある会社経営者と話していたら、勤めていた女性が地震後、精神的に不安定になったので車で精神神経科に行くと満杯。受付に聞くと、地震&大停電の後、患者が3倍になったと言っていた。特に大停電で街灯もなくなり、闇地獄には筆者も参ってしまい、午後7時30分を過ぎるころから暗闇が深くなるにつれて、落ち着きがなくなる。ヤバいと思い懐中電灯と文庫本を抱えて、団地内の避難場所へ200m早足で行く。発電機で灯された蛍光灯のまぶしかったこと。しかし、『ここは本を読むための場所ではありません。定員50名のところすでに52名が来ていて、次の部屋を開けないといけない状況ですからお帰りください』。『パニック障害でここへ来たのですが』と言っても意味が通じない若い市の職員。私としては明るい蛍光灯を見ただけで多少落ち着きを取り戻せたので、のんびり午後8時に自宅へ帰る。8時40分通電。深い闇は終わった。街灯は点灯し、信号も通電したが、向こうの街区は闇に沈んでいる。こちらは病院側(透析患者を抱えている)だから早かったのかもしれない。闇に入るだけで神経がイラつくし、少し揺れただけで情緒バランスが崩れるデリケートな心身だ。しかし、ローソク1本あれば平気の人も多い。闇に強い人たちで、彼らの先祖は忍者ではないかとさえ思う。

しかし、こういう物理的な闇以外に心の闇もあって、闇というよりあんまり誰にも見せたくない闇もあって、結果、ひとりが落ち着くという話に戻ってしまう。闇という漢字をよくよく見てみると門の中に音が封印されている姿が見えるから、静けさの空間のようにも思える。一度、中学の放送部に在籍していたとき、どこかの放送局で音のない無音の(外の声や雑音が遮断される)部屋に入ったことがあるが気味悪かった記憶が残っている。だからこういうところで突然の音がもし発せられると心臓が飛び出る恐怖を味わえるかもしれない。漆黒の闇の中での道路でもカサコソという音や鳥の鳴き声も不気味である。

おまけの話ではあるが12月14日は筆者が急性心筋梗塞で誤診をされて、自宅近くのクリニックから救急車で心臓外科のある病院へ搬送され17年目になる。最初の医師の誤診で治療が1日遅れて心臓の筋肉の30%が壊死した。誤診した医師は都心で循環器医師として開業しているから恐ろしい世界である。ある企業の産業医として年間1000万円の報酬を得ていた医師であった。最初の医師の能力がどのくらいのレベルかで人間の生死が決まる。他人事と思わず、心臓はこの先生、胃腸はあの先生、脳外科はあの病院、男なら泌尿器科はここなど元気なうちに探しておくといい。

  1. 余震が続いてた時期に、ご近所さんと「毎日ぼーっと過ごしてしまう」という話をしたのを覚えてます。揺れるたびに飛び上がっていたのでは心身が持たないので、脳が感受性を鈍くしてたのかもしれません。心療内科の患者が増えても不思議ではないですね。

    • 寒い冬の地震は勘弁願いたい。灯油ストーブも電気なければ暖房なし。風呂沸かせず、凍死します。さっぱり
      厚真発電所情報入りませんね。直ったのでしょうか?

  2. 大震災を2度経験者。

    最近、学識者?と自称する研究グループの電力会社への提言で、泊原発を再稼働の動きが出てきましたね。ブラックアウトは彼らにとって非常に説得力のある、恰好の事件でしたね。僕たちは原発が再稼働したとして電力が回復したとしても、原発が大震災や大津波に襲われたら放射能汚染など、とんでもない事が起きる事を心配しているのですが、停電のみをテーマに考える単純さには驚きです。福島の事例さえ忘れたかのような彼らの電力会社とグルと思われる行動の裏には、きっと金銭がうごめいているのでしょう。そんなことよりも根源は地震ですからせめて安全対策や予知でも真剣に研究されたほうが良いのではないでしょうか。

    • 学者には、外の世界が見えない、自分たちが利益を得ている(研究費や研究テーマ、自分の家族の手当てなど目に見えない経済の部分がまずもって第一優先ですから一つの村を構成しています)ので、狭い見地(停電現象)で、世間を説得することが自分たちの暮らしを守ることになるのでしょう。地震予知にしても海底にどれだけ地震計を税金を使って埋めたか、また予知連絡のために会議や宿泊費を平気で使い続けている学者の神経がわかりません。民間なら電話回線で会議終わり。そこにテレビ局や新聞社に連絡して、記事やニュースにしてもらい、仕事をしているアリバイ工作をしているとしか思えません。

  3. ブラックアウトも長かった札幌の危険な地盤地帯にある我が家。同居の孫たち4人と、独立している娘が大変でした。みんな我が家の1階に集まって就寝しました。部屋にいるのが不安だからです。父親が夜勤なので、なおさら不安のようです。娘のアパートは、すぐ横のプレハブが崖下に落ちたり、隣家の横に陥没して穴が開いたり、地割れができたり、不安で眠れないと。とうとう引っ越しをしました。最近では余震にも慣れて、さほど騒がなくなりましたが、「地震だって、雨や風や雪や雷と同じ自然現象の一つだよ」と諭しています。地球に住む以上は避けられないとも。あの地震以来、子供たちも逞しくなったようです。

    • 地震に強くなってきたのは私も感じます。パニックも薄れてきてますよ。災害はひとりよりふたり、ふたりより三人のほうが乗り越えやすいでしょうね。知恵を出し合う、助け合う原始の家族形態が戻るかもしれません。それが働く職場や他人との関係でもいずれ発揮されることにもなります。(あのときの地震からみたら平気平気)になります。

  4. 災害時。こんな時、サバイバル経験は必要ですね。頼るものがすべて絶望的な時に本来の人間の知恵で解決していくことは大事ですね。何でも至れり尽くせりの時代ですから、近所の奥様が「鍋でご飯を炊く方法を教えてください」と言われた時には驚きました。

    • 炊飯器使えないとき、実は私も鍋ではご飯を炊いたことありません(笑い)調べてみます。親父は飯ごうで満州でご飯を炊いていました。その飯ごうが家にありました。満州から持ってきたんですね、大事に取っておけばよかった。

  5. さすがに、我が家の主婦は結論が速かったですね。「炊飯器の内釜で米を研いで、そのままガスコンロやカセットコンロで炊けばいい。丁度合う鍋フタをしてね」と。

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