ネット管理者の憂鬱!からの連想。
私のブログはじめ、各企業が構築しているインターネット環境を維持している人たちがたくさんいる。通販サイトを立ち上げて大儲けしたとか、派手なビジネスのように見えるが、ネット環境を技術的に支えている人たちがいないとそもそも機能しない世界だという常識を私たちは忘れがちなる。
『暴走するインターネット』(鈴木謙介著 EAST PRESS 2002年)『システム管理者の眠れない夜』という題名を読むだけで、以前、筆者のブログに突然ハッカーが侵入、ブログが書けなくなり、夜中過ぎ、『いつごろ回復できるのか』と電話をかけたことを思い出して赤面する筆者だ。ITに無知な筆者。無料でブログデザインしてもらい、年間1500円のブログ使用料。深夜に電話でハッカー問題にまで関与せざるおえず、寝不足を起こす全く割に合わない作業だ。報われること少ない業界だと彼を見ていて思うこのごろだ。
労働の中身に対応した、安売りをしない技術者って案外少ないことに気付かされる。経済のデフレに慣れてしまった私たちは、まるで安い商品はどこかにないか?無料で物をもらえるサイトはないかという思考習慣に慣れきってしまい、適正な行為に適正な報酬を支払うことを忘れてしまったのかもしれない。
ジャンルは違うが、先日、6畳の和室の畳を30年ぶりに新品にした。町内に職人を探すと一人いて見積もりをもらった。職人は早速、畳の見本を持参。私は手で感触を確かめ、割高ではあったが和紙で作られた日差しに当たっても焼けない畳にしてもらった。畳のサイズや入れる順番について細かい表を作ったり、畳の裏に①②③と書いて当日間違わないよう記入していた。この行為はどこかで見たことがあると既視感があって、パソコンを新規導入や入れ替えのときに業者が配線を間違わないよう線に番号やアルファベットを書いていたのとそっくりだ。
会社対会社のビジネス(BtoB)で契約関係が成立すれば、請求と支払いで終わるはずが、しかし、そのビジネスを成立させる人がいないと仕事は進行しない深刻な意味について語る人が少ない。もっとメディアでドライバー不足などで大きく騒がないと彼らの労働環境は相当ダメージを受ける。人手も離れて、日本企業の体力を、相当に失わせていると筆者は思う。『競争入札だけに慣れて』『見積もり合戦に慣れれば』次はより安い企業へ官公庁はじめ、物品納入業者は利益被害や賃金被害や労働被害を蒙るだけである。曰く『あなたがたは企業努力が足りないのでは?あそこの会社はあんなに安く仕事を引き受けているぞ』と。この言説が魔法のように世界を覆っている。
プロフェッショナル。
ビジネスは利益を得るのが当然ですね。それでなければ好意だけのボランティアになってしまいます。僕も人の世話になって申し訳ないと思う事は多々あります。そんな時、会社で負担してくれれば良いのですが、理解されない事も多く結局寒い懐から自費で謝礼をしたりもします。関西の人たちには申し訳ないのですが、関西弁も飛び交う今日この頃、僕の経験からですが「タダなら何でも飛びつく」商慣習もが北海道にも入り込み始めてきました。心ばかりでも対価を払う商慣習を最低限のモラルとして各自が持って欲しいものです。技術者肌のプロフェッショナルな方々は優れた知識を持っているのですが、ビジネスは得意ではありませんから損する事の方が多いでしょうね。
seto
技術者はビジネスが得意ではないというのが、どうも共通しているような気もします。少ない人数で会社を切り盛りしている場合、案外、営業なんておいていない企業もけっこうあります。
広告マン。
仕事では対価をちゃんと頂くようにしています。客先では無理難題を言われたとしても、理解していただくように説明して納得していただいています。例えば制作物の見積でもメディアへの出稿料でも、その場で概算見積を口頭で伝えた後に実際の見積を提出します。途中で変更になればそれにも即対応するようにしています。また原価は自社の支払い額ですから当然ながら顧客には利益を上乗せした金額で請求します。顧客の目には見えない労力と時間が相当掛かっていますから、それらを勘案し当然の報酬額を頂くことにしています。その代わり、仕事は責任を持って最終段階まで手は抜きません。そうしたビジネスが続けられるのは顧客からも或る一定の信頼をされているからだと自負しています。ビジネスは持ちつ持たれつ、お互いが利益を産まなければ成り立居ませんからね。