昔、営業のことを外勤職とか外交職、外務員と言われたころがあった。ブログで何度も書いてきたが、近年、営業職は一番人気のない職種で、昔ながらの数字のノルマや友人や家族に物を売り付けるイメージが取れない。しかし、営業の基本は他人へ説得と説明をして、所定の目標に向けて言葉を交わす訓練がすれば、知らぬ間に会話力が身に付くともいえる。外務員(営業)は企業の表の顔であって、うまくいけば社員(国民)に大きな利益と評判をもたらし、下手をすれば企業(国)に大きな損害を与えてしまう。日本が起こした太平洋戦争にしても、国際連盟からの脱退(満州帝国設立に加盟国が反対したことへの不満から脱退)にしろ、第二次世界大戦のアメリカへの通告が遅れて、真珠湾を奇襲し、アメリカ参戦を強く促してしまう。敗北がもっと早く、白旗を揚げていれば、東京大空襲を含めて日本各都市への爆撃もなくて、広島・長崎への原子爆弾の投下もなかった。見えないけれど、すべてこの国の外交力、外交官の力量が問われた事件だ。さらに言うと政治家の力量と世界情勢について観念的ではない判断を持ち、自分の希望的な判断から世の中を見ない習慣をつけていれば自分たちの立つ位置がいつのまにかとんでもないところに立っていると気づいたはず。同じことが現代の日本と韓国の関係にも言えて、戦後、最もまずい関係になっている。このままいくと東アジアで孤立してしまう日本の姿しか見えてこない。佐藤優さんのトーク番組で勉強したが、これから①北朝鮮とアメリカがどんどん接近して、北の核の恐怖は中国も保証してなくなる。②韓国と北朝鮮は経済を含めて活発化する。韓国の経済において北朝鮮市場のこれからは期待できる。③それを含めて中国との関係が北朝鮮を媒介に改善されて、中国市場へもっと進出する。④そうなればアメリカは韓国に米軍を駐留する必要がなくなり撤退する。⑤そこで東アジアは中国・北朝鮮・韓国VS日本の構図、孤立する日本になる。昔から日本は隣に友人国を作るのが下手だ。明治はヨーロッパやアメリカばかりを見て富国強兵を、文明(それを支える精神文化ではなく)・産業を進めてきた。近代化を急がないとヨーロッパ各国の植民地にされる恐怖や危険があったのは事実である。そして1902年、日英同盟の成立。イギリスはロシアの軍事力を極東に偏在させるために日本を利用した。日本はイギリスの傘を被って極東で(おれの後ろには大英帝国という後ろ盾でいるんだぞと威張る)日露戦争をしてかろうじて勝ったが、必ず、一つの国だけに依存する癖がある。古代から明時代までは中国一辺倒、そして鎖国して、次はオランダ。戦後はアメリカ。複数の国と渡り合っていく度胸を養わないと立ち行かなくなっている。人間関係も同じ人とつるむことを捨てていかないといけない。

  1. 地球環境破壊にも人類滅亡にもつながるとわかっている核兵器での脅し合い外交は使い古されたテクニックですね。それに比べて今回の日韓の火種は長年の怨念も絡んではいると言うものの、少し趣が違うようですね。これからの世界は、発電や動力や推進力を核に頼らない時代に来ていますね。核兵器で最も被害を被った世界唯一の我が国ですから、少なくても自ら核開発への舵取りだけはやめて欲しいですね。刀狩りから始まり銃規制も麻薬撲滅も軍備縮小も世界各国のお手本に成らなければいけませんね。丸腰で世界各国に信用される国際関係が望まれますね。

    • おっしゃるとおりです。敵対的な関係は疲れるだけ。金は使うは不信感は増すだけで、内政に失敗したトップが外国を煽って自分の政治的失敗を隠す隠れ蓑に使われますから気をつけたい。

  2. 他国はどうあれ、世界平和に対する我が国自身のポリシーとかアイディンテティーが無ければいけませんね。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です