1951年に札幌で生まれた筆者は、ことし1月で71歳。長年住んだ地区は東区の苗穂といって旧国鉄の苗穂工場はじめ雪印本社、トモエ醤油本社、サッポロビール工場、ウィンターキャラメルを大ヒットさせた古谷製菓に囲まれて、アパートのベランダに出ると、風の向きで、きょうはホップとキャラメルの匂い、きのうは醤油と乳製品の匂いが鼻をつく食品工場エリアであった。豊平川の向こうには日本清酒や北の誉という清酒メーカーもあった。このあたりは、札幌の西側に藻岩山からの伏流水があふれ出す、食品の命の水が豊富に湧き出てきた場所でもある。煎餅工場やパンを作る家内工場も多くて、貧しい私たちは、耳煎餅、耳パンという10円で山のように入った商品価値のないビニール袋詰めを買いにいったものである。現在、スーパーで流行のお菓子の「理由あり商品」の原型は、実はとうの昔から、捨てるものでも食べれるという食べれるものを捨てるのはもったいない思想というか常識がきちんと根付いていたのである。忘れていたが、さらに北には丘珠地区という玉ねぎの大生産地もあって、秋の収穫期には甘酸っぱい玉ねぎも匂いの競演に参加。ただし、困るのは苗穂工場がSLの修繕もしていて、ポッポーでも鳴らせば石炭の匂いで食品の匂いが台無しになることだった。私の口が卑しいこと、匂いに敏感なのも五感のなかでもっとも原始的な感覚の鼻が、15年間の苗穂の暮らしで培われたのかもしれない。アルコールを飲まない私はとにかく食べる。おかげで真正の糖尿病になってしまった。 そうであれば、私の書くものに、高尚なものを要求されるのは到底、無理だとご判断願いたい。糖尿病の薬スーグラ(アステラス製薬)のお陰でずいぶん痩せたが,気を付けて欲しいのは糖尿病の薬の薬価が高いことでジェネリックスの適当な薬を紹介してくれない。安い薬があれば教えて欲しい。

ブログを始めるにあたって、私は本名と学歴をプロフィールの中に正確に書いた。上記の筆者のことは、そのときのものであるが、ブログのデザイナー氏は、私に個人情報を自らさらさないほうがいいよとアドバイスされて消したのである。1月30日を超えて新たに自分を紹介するブログを再掲載させてもらった。ここまでの公開なら安全だと思うがどうだろうか。

最後に苗穂には札幌拘置所があって、死刑を実施できる。死刑は全国の高等裁判所所在地に置くことになっている(例外は四国で高松は大阪へ死刑囚を運ぶ。世界で唯一の死刑制度が残る日本国(アメリカは州によって廃止しているところがある)である。丸山健二「夏の流れ」は、死刑制度を支える現場の人たち(スイッチを押す人、足の床板が落ちたら、下から足を引っ張る人など)の日常生活と当日の苦悩を描いている。刑務所の屛の周りは中学や高校のマラソンコースであった。2021年12月12日現在、全国の確定死刑囚は108人。再審請求を84名が行っている。

 

にぎやかなころの国鉄苗穂工場
  1. 不思議な電話。

    札幌刑務所と言えば、或る日の夜、クルマを走らせていると一本の電話が架かって来ました。『Aですが、Bさんの連絡先を教えてください』と。????『どちらの方ですか?』『私が札幌刑務所で一緒だった時にお世話になったBさんのお知り合いの方では?』『なぜ?私の電話を知っているんですか?』『Bさんは私より先に出所しているんですが、私が出所したら此処に電話しなさいと…』『ところで貴方は今どこに?』『旭川の〇〇建設ですが』『きっと電話番号間違いだと思いますが、もしBさんから電話でもあれば連絡しますね』で話は一旦終わった。しかし?そのB氏は一体?何者なのか?しかも我が社の電話を転送にしていた私の携帯に架かって来た訳で、社の電話をどこで知ったのか?それとも単純な番号間違いか?はたまた適当に教えたのか?不可解な電話でした。電話を架けて来たAさんの話から分かった事は『社会復帰するために出所者を気持ちよく受け入れている会社も有るんだなぁ!』と言う事です。余計でしたが『ところで何で刑務所に?』『いやぁ!お恥ずかしい事ですから…』と。

    • 不思議な電話ですが、なぜ自分にかかってきたかは謎ですね。札幌に刑務所から出てきた人を受け入れる建設会社があります。社会復帰を会社の社長さんが呼びかけています。そこの電話と似ていたかもしれませんね。高倉健みたくかっこいい出所者は少ないでしょうね。お勤めご苦労さんです・・・とヤクザ映画の定番科白でした。

  2. 幼い頃の田舎の我が家は隣が造り酒屋で反対隣がタバコ屋でした。我が父は酒を呑まず、お隣がくれる搾りたての酒粕で甘酒を作って家族で飲んでいました。自家菜園で採れる茄子やキュウリや大根などの奈良漬けなどにも重宝していました。夕方になると酒屋の玄関先の上がり框に山や田畑から仕事帰りの大人が腰掛けコップ酒をツケで飲んでから家路につきます。私は子供ながら酒樽のコックをひねってコップにナミナミ注いで、それを通い帳に筆で『正』の字の一本を加筆します。毎日のように来る人は月末には『正』の字が5~6個、しかも何杯も呑む人は『正』の字のオンパレードです。もし払えなくても酒屋は平気です。何故なら、最終手段は彼らから土地を取り上げるからです。そうして酒屋は財産を増やして居ました。酒は自家製ですから原価も知れていますから。一方のタバコ屋でも小学生の頃に時々売り子をしました。お陰でタバコの銘柄を相当数覚えました。田舎ですからキセルで吸うゴールデンバットやキキョウなどのキザミも多かったですね。さすがにタバコのツケは無かったですね。恵まれた両隣でしたが、しかし父はタバコも吸いませんでした。

    • 酒にもたばこにも縁のないお父さんで良かったです。母の実家が田舎の小売屋で、夕方からコップ酒を出していました。おばあちゃんは、トコロテンをつくるのが上手で酒と一緒に食べてましたね。夏休みに親戚の子供たちと店の中のお菓子を食べても一度も叱られたことがなかったですね。妻の実家も洋品店で農家の人は台帳につけてものを買いに来て、12月に集金でしたが、お金がないと「米」で返されたと言ってます。支払えないと農地をもらって転売ですか?安物の酒だとしたら、詐欺ですよ。酒で人生狂わせる人が多いです。下戸の私が、飲めれば楽しい人生時間増やせたかもと思いますが、どうでしょうか?

  3. 借金の形には農地では無く山林ですね。転売はしません。田舎では所有地の山林の多さが誇りなんですから。田舎の山林など転売しても幾らにもなりませんし、買い手も無いですからね。あったとしても、せいぜい在所内でのやり取りでしょうね。山林所有の目的は杉の植林です。大きく育てて売れるからです。育てるには根刈りや枝打ちなど、それなりの小まめな手入れは必要ですが。

    • 早とちりしました。すみません。農地転売かと誤解し明日。杉ですか?福井電鉄で永永平寺まで行き。みた見事なスギ林を思い出します。

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