恵庭市立図書館

今井昇撮影 シマエナガ

昨年12月からお手伝いをしているリサイクル本のボランティア(黄色いエプロンの会)。読まなくなった本を図書館内に置かれた白いBOXに投函。ボランティアが図書を分類して、年2回のリサイクル市で販売。売り上げを図書館に寄付。新刊の購入に充ててもらう仕組みだ。春・夏で合計約20万円を寄附する。約7万の人口規模なのでこういう活動を本好きな元教師や主婦たちがわいわい23年やってきた気がする。私は新参者だが。隣接の千歳市と北広島市にはこの制度がないので両市からも軽自動車でリサイクル本が運ばれることがある。12月27日は最後の活動日。キリスト教関係の英語本(ゴスペルや聖書関係)がやってきた。外国人の宣教師が自分の図書を整理した模様だ。一週で1000冊の本が集まったが,頼みの女性陣が暮れの忙しさで全休。図書整理は来年に持ち越した。

本は汚れ具合や書き込みの有無で廃棄本、無料本、10円本、20円本、30円本に出版年度を加味して段ボールに詰められる。一番、困るのは百科事典と箱入りの文学全集、思想全集だ。英文ばかりのブリタニカもある。昔は家具調度感覚で全集を毎月取る習慣がどこの家にもあった。美術全集もそうだ。美術を除いてほぼ全集は廃棄本にするのだが、以前、本の中から1万円札が出てきた事件があった。以来、カバーのビニール外しと本文をペラペラめくる習慣が会の原則になった。手紙が出てくるときもある。文庫本でも書き損じの手紙や記念切手も出てくる。一度、有名ゴルファーのサイン本が3冊同時に出てきたこともある。義理で買ったかもらったんだろうね。多いのは健康系の雑誌と調理本、旅行雑誌、そして児童書と伝記本と少女コミック。例外的に手塚治虫が出てくる。ブラックジャック全巻が出てきたが、タバコ臭い。喫茶店に置かれた漫画本でたくさんの愛煙家の指がめくった本だ。驚いたのは11世紀のアラビアの4行詩「ルバイヤード」のドイツ語版が出てきたときだ。誰が持っていたんだろうか?何が出てくるかわからない捨てられる本たち、そして誰かにもらわれていく本。その仲介をしているボランティア組織だ。

幸福の科学や創価学会の本も捨てられている。原則、宗教本は扱わないようにしている。電気機械の古い技術書もあればWindous95もある。歴史本では佐伯泰英が圧倒的に多い。彼の文庫だけで2箱できるくらいだ。読み終わったら再度白いBOXに入れらるから減らないわけだ。私のリサイクル市の担当は美術なので、これは売れるという本は値札をつけて保管してある。土門拳や有名写真家なら私が買いたいくらい。洋画のパンフレットが大量に出てきたこともあった。まとめて100円で売るとすぐ売れた。海外観光地のDVDも捨てられてあった。エロ本漫画もあるがすぐに廃棄本コーナーに行く。

私のブログの種本がたくさんある恵庭市立図書館。ボランティアでお返しする番だ。秋のリサイクル市では図書館の入館者数が1000人を超えましたと嬉しい報告もあった。

今井昇 撮影

  1. 素晴らしい活動ですね。捨てがたいであろう大切な書籍も手放さなければならない時は来ますね。捨てがたい思い出が一緒になって捨てる側もきっと迷ったのでしょうね。しかし、一方、ご本人以外の家族や他人にとっては不要本だったりするのでしょう。私などは古いものはあまり保存しない方ですが、どうしてもいつまでも捨てられない書籍は数冊ありますね。これもいつか捨てなければいけないのですがなかなか思い切れません。かなり痛んでいて商品価値はありませんからリサイクルショップでも価格は付かないでしょう。

    • 隣の町の教育長の蔵書が軽自動車で大量に運び込まれました。本来、自分の町の図書館で蔵書コーナーができる規模でしたが、断られたそうで、黄色いエプロンの会に持ち込まれました。専門書は破棄していきましたが、司馬遼太郎の本も多くて、教育長の好みの作家が見えるようで楽しい作業でした。教育長が故人になって子供と関係者で蔵書の行方を思案して恵庭図書館に電話が来たのですね。大切な本は捨てる必要はありませんし、リサイクル本店に持って行っても新刊や童話以外がっかりするくらい安いです。そういう本は、各地にある(?)BOXに入れることをお勧めします。23年間、ボランティアをしている人が3人います。すごいことです。図書館玄関に「無料本コーナー」も設置して「自由にお持ちください」というサービスもしています。

  2. 良い事も、悪い事も、ほんの少ししかしていなかった今年ですが、コロナ禍で、すっかり歯車が狂ったのは事実です。ヨーロッパでのペストの大流行を昔話のように語っていたのですが、まさか?この時代に伝染病の大流行があろうとは誰が想像したでしょう。意図的だとすれば?細菌の開発者?関係者?くらいでしょう。事実なら罪な人達ですね。今年も罪な人達が沢山現れました。来年こそは、ボランティア精神など精神面で健康な人達が多くなる事を祈りますね。

    • 心配は新型コロナの大変異です。どうも死亡者数が多いウィルスに中国が罹災されてるようで、韓国へも広がってる様子。観光客が増えるにしたがって、国内で爆発しなければよいのですが。中国の工場がこれにより稼働できなくなると、来年、世界経済はとんでもないことになりそうです。フォルクスワーゲンもVOLVOも、100円ショップも衣料品も、住宅設備機器も、建材もすべて輸入は激減するかもしれません。EC各国もアメリカも日本も同時大不況に入ります。加えて自然災害が加味すればとんでもない時代に2023年はなりそうです。

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