空気を読んでも従わない(鴻上尚史)
2019年4月に作家・演出家の鴻上尚史さんが岩波少年文庫に書き下ろした、青少年向け(大人が読んだらスムースに理解できる)に生き方を指南、アドバイスした。下記のような気持ちになったことがある読者を対象にしている。
・どうしてこんなに、人の頼みを断るのが苦しいのか?
・どうしてこんなに、周りの目が気になるのか?
・どうしてこんなに、先輩に従わないといけないのか?
・どうしてこんなに、周りに合わそうとしてしまうのか?
・どうしてこんなに、ラインやメールが気になるのか?
・どうしてこんなに、なんとなくの「空気」に流されるのか?
上の6つの気持ちを分析して、日本には「世間」と「社会」があって、「世間」は家族・地域・学校・クラブ・会社など平素、自分が知っている(または知られている)集団に属していることから生じる心の動き。たえず相手(世間)のゴリゴリ価値観に縛られて、自分の居場所を世間の中に置いて生きる。一方、著者は「社会」での生き方を提示。気持ち的に楽になるあり方を勧めている。「社会」はまったく知り合いのいない未知の世界。自分から進んで発言すれば意外な人に出会ったり、思いを同じくする人に遭遇する機会もあるかもしれない。そこが家族やクラスメートと一緒にいるようなリラックスできる場所。孤独や孤立を恐れない生き方だ。はじめは苦しい思いをするかもしれないが、一つだけの世間(仲間)だと息苦しさが増す。イジメや排斥の同調行為になりやすい。世間に従うにしても緩く所属する複数の世間を抱えているほうがいいとアドバイス。逃げる場所がある。昔のクラスメートとか趣味仲間とか塾での友人、よその学校の友人でもいい。とにかく一つの集団に金縛りにならないようスマホ時代だからこそ多いメールによるイジメ。メール1本で人が死んだり、殺すこともできる現実を見据えて欲しいと。仲間意識が強いということは、それだけ排他性も強いということ。そうして仲間はずれを作ることでより集団の力は強まる。ようやく見つけた私の敵というわけだ。声の大きいボスの指示で集団が動き出すかもしれない。この本は全国の小学校や中学に1冊は置いて欲しい本であると思った。大人についても・・・・・・
『強い世間に所属するあなたは強くなります。それはあなたが強いのでなく、あなたを支えてくれる《世間》が強いからです。私たち人間は弱いのでそういうもので自分を強くしますが、学歴だったり家系だったり一部上場企業だったりね。強いチームに所属すると、自分の実力は変わっていないのに、まるで自分が強くなったような気がするのと同じ。』。大人になっても上記のフレーズは生きている。別にあなたが作った会社でも媒体でも銀行や商社でもないのにね。ましてや自治体や国や・・である。ちょっとの間、おじゃましますと属しているだけだと思えば、心身健康は保てますね。
坊主の孫。
成長に従って、いつの間にか友達や仲間が出来、何かの組織に所属したりすれば、上下関係もでき、次第に自分の思い通りに成らなくなって、ストレスも次第にピークに達して、生きづらくなりますね。流されそうになって生きづらくなったなら、そんな時の特効薬は、思い切って現状との縁を切る!友達から離れる!。環境を変える!。流されない為には思いっ切りが必要でしょうね。確かに現状逃避すれば、友達も無くすでしょうが、これから生きる上で時間がたっぷりあれば自分の理想に近い環境も手に入れる事も不可能ではないでしょう。最初は大変でしょうが、直ぐに慣れる筈でしょうし、もしも自分の思いと違えば、また出直せばいい訳です。人生は何度でもやり直せるからです。
seto
現代はスマホで追いかけられるので、離れる訓練が必要だと思いますね。追いかけが嫌らしい気がします。私もサラリーマン時代、あるグループを離れるのに2年かかりました。毎日、アルコr-ルで愚痴ばかり言う3人集団。住んでる場所が同じなので参りました。仕事をせず社内営業で生きよう、出世しようとした輩ですね。一度、役員まで行きましたが、次の社長から切られて退社しましたが。集団の攪乱要因が権力と人事を握ると、学生ではイジメの対象とされる場合もあるので、離れて離れて逃げることです。
流浪の民。
移住当初は、本州と北海道のあまりの違いには驚きました。第一に『世間体』などと言う言葉も聞かなくなりました。世間に縛られない、自由な土地のイメージは強烈でした。そして、思い切って都会を離れた事が正解だったと納得した瞬間でした。今になって考えて見ると、素朴な人情味あふれた温かい『方言』での歓迎が心に響いたのでした。そして数か月後に京都行きを決めていた心にブレーキがかかりました。
seto
愛知県の10カ月住んだことがありましたが、排他的な印象を受けました。京都のホテルでは土産屋の女将の出身自慢には差別感情の強さが伝わってきました。気味悪い土地だと。妹の婚約予定者の家(大阪)から3代前まで家系図を出せと言われたこともありますよ。破談になりました。