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組織は必ず内部から崩壊する。そのメンバーの誰かによって壊れる。組織は外からの攻撃には強い。一丸となって守るのだけど、内部のメンバーの裏切りにはからっきし脆弱だ。そして必然的に裏切りが出るようになっているから、人間の作る組織ほど不安定なものはない。

私の在職した会社の部門で、私の仕事はずっと営業部門であったが、社長の交代と同時に制作室から部門トップが異動してきた。これまで営業からの制作発注では能力的に低いと判断されて、散々小馬鹿にされてきた人材だから、過去の復讐の意味もあり、旧営業マンをバッサバッサと切り、新社長との個人的な飲み会(夜の営業)から組織は崩壊寸前に向かう。ベテランはじめ新人も退社して、私が育てた部下もいなくなる状態が続いた。

しかし、本人も営業経験が全くないので売上数字を伸ばせず、ノイローゼに陥り、産業医からうつ病診断。長期休暇に入った。アルコール中毒気味の社長なので酒付き合いが出世のバロメーターだった。古風な社風といえば社風だ。私は下戸で付き合えない。しかし、別に企業の話でなくても、夫婦間も私が冗談で「離婚した方がいいなあ」と言ったって相手から「余計なお世話だ!」と言われ、離婚するものではないが。しかし夫や妻に愛人ができれば簡単に内部から崩壊するものだ。実は足元にあるお話なのだ。家庭生活も小さな組織だ。結婚した後、親が亡くなれば、どうも兄弟関係がスムースにいかない、むしろ遺産や親の面倒を看た・看ないで下手したら他人の関係より始末が悪くなるのはご存知の通りだ。

つまらない話が3人で酒を飲んでいて、そこの居酒屋に高級な大吟醸の日本酒があって値段が高い。酒通は日本酒を飲むわ飲むわ。一人は下戸でウーロン茶、もう一人はジョッキー3杯。飲み放題ではないので、勘定のときに日本酒飲んだのが多めに払えば済むのに、割り勘になったらしい。残りふたりは「もう、あいつとは飲まない」と。「損をした」と。そのときは日本酒飲んだやつは「安上がりで済んだ。持つべきは友だ」と思っても、残り二人はそうは思わない。私からみたら3人とも、いい年金をもらって別に暮らしに困るわけではないのにとは思うが人間の感情はそうは動かない。

なぜ、そうなるのか?ひとりの強いエゴが関係を壊すのだ。音楽のバンドの中でもある楽器パートのエゴによってグループ崩壊に至るケースも多い。ということは、組織の分裂は簡単に起きるから覚悟しましょうねいう警句でもある。強いリーダーシップがあり過ぎてまとまっている集団は意外にもろい。それより、同じ理念を共有している方が長持ちしそうな気もするが、組織には寿命があり、「初めあるものには必ず終わりがある」(大滝詠一)ことになっているのも歴史的な真実。組織が崩壊しても自分はすぐに崩れないようにしたいものである。その自分もいつか死を迎えるが・・・・。

そのために必要なことは組織外の人間との関係性をどれだけ普段から作っているかにかかってると思う。回答が遅れたが、組織は必然的に裏切りが出るようになっているという理由だけど、出世欲、権力志向が人によって程度が違い、またそれぞれの家庭の事情も違い、教養の程度も自分を抑える力も違うので、同じ価値観には100%成り得ないと私の経験から言える。追い詰められたら、人間、何をしでかすかわからない生き物。しかもいまは、ネット・スマホの武器を個人個人が保有している時代だから、余計に怖い。武器の乱射は人を殺す。言葉の乱射は企業・組織を壊す。もともと壊れてもいいブラック企業だったのならいいけどね。

 

  1. 自分自身の内部崩壊?。大組織でなくても小グループでも内部崩壊ありますね。①初めての大阪での会社勤めを早々と辞め、②デザインの道に弟子入りして4年過ぎた頃に大先生のもとを自分から離れる決心をしました。お世話になって育ててくれた恩師でしたが、③知人の誘いから一度だけ全く違うジャンルのバンドの道に染まり、④しかもそのバンドマスター兼作曲家先生からも勝手に別れる決心をして、バンド仲間3人で結託して移住。しかし、それも束の間、⑤リーダー格の失踪でバラバラに。知らない土地で何とか食いつなぎ、⑥制作プロダクション入りし数か月。しかし待遇の悪さと仕事内容への不満もあり、私が煽動して10名を巻き込み退職。⑦その後は同じ退職者の一人と仕事を始めたものの、結局は分かれて、⑧一人フリーランスに。その直後、かつての仲間二人が下宿兼事務所の一間に転がり込んできて、手伝う条件で泊まり込みも、ふざけて仕事に成らず追い出しました。その後営業と制作作業で徹夜が続き過労で仕方なく⑨嫌いなサラリーマンの道を選択。面接当日まで、その会社の正式名称さえ知らずに入社。しかしフリーランス時代と変わらず残業で深夜帰宅も。しかも社内派閥が4派もあり、何処にもに属さず2年で転職。⑩転職先の本州企業の出先も当時は徹夜や残業の常態化で居心地は最悪も生活の為に長年勤務。⑪今度は倒産でやむなく個人事業主に鞍替え。大通りに構えた事務所には元の同僚や知人が出入りしてまるで休憩所。お茶出しに疲れていたところへ、⑫或る本州企業の札幌進出に伴う専属サポート会社から札幌営業所起ち上げ手伝いのオファーが。暇を持て余していたので契約社員として引き受けるも7年で退職。⑬今度は旧友から業績悪化中の会社整理の手伝いの依頼が、2年ほど勤務。整理が付いた後、⑭また凝りもせず新会社設立。しかしこれも最初は良かったもののコロナ禍の影響もあり、次第に先細り状態で借金で各方面にご迷惑を掛けないうちにと継続断念。⑮そこでまた悪い癖が出て20数年前に立ち上げ休眠中にしていた法人の再開を。これも最初は良かったのですが、あまり大きな期待は持てそうに無いですが、この後、更に悪い癖が出ませんように。

    • アドマンさん、おはようございます。青空めいっぱいですね。突き抜けるような空が大好きです。太陽や空や白い雲や空気がいいですね。アドマンさんの15回に及ぶ転職と自立の物語ですね。書けば17行で終るのですが、書いてない実際の長い時間と人間関係があるわけで、またそこでの交渉事や制作時間や家庭内での会話や礼儀知らずの仲間たちの振舞にも寛容にしていたアドマンさんですね。広告・デザイナー・営業・音楽が主に仕事と趣味の間で生業としてきたのですね。きょうのテーマは「組織は必ず内部から崩壊する」ですから、自分の崩壊(仕事に飽きてくる、加齢とともに体力減少と欲が少なくなってくる、性欲と権力・見栄だけ残る)も有機体の組織そのものですから同じです。そうして見えないところで、その組織を外から壊そうとする人や組織もあって、内部の人間がそれに呼応する場合も多いです。現在の自民党はいい例で、観察材料としては絶好に面白い。プロ野球チームも成績悪いとグダグダになります。小学校や中学での学級崩壊や宗教団体の分裂もあります。離婚も似たり寄ったりです。内部から崩壊します。気持ちが自然体で生きている人には崩壊はなかなかきませんね。真似をしましょう。

  2. 最初は同胞意識で頑強なチームワークと思って居たとしても、冷遇されたり、パワハラされたり、ちょっとした事がきっかけで内部告発や、思考や意見の違いで内部分裂に発展する危険性はありますね。ましてや企業内は機密情報の宝庫ですから、格好の秘密のカギを握っている内部社員は、ともすれば危険な存在になる可能性がありますね。頑強な堤防も蟻の一穴からの例えどおり、小さな蟻も敵に回せば、巨大なブルドーザにさえ変身して企業崩壊にさえ繋がりますからね。

    • 先日、旅をした帯広の博物館で、開拓のために結成された静岡からきた晩成社の話を書きました。有名な依田勉三さんですが、彼以外に3人のリーダーがいました。過酷な開拓で年を重ねても計画通りに開拓できず、3人の間で事業方針を巡って分裂が起きてきます。大幅な黒字のときはその対立は隠されています。赤字に転じると犯人探しが始まります。責任という悪魔語がポんと出てきます。客観的な情勢は変わらないのですが、誰かのセイにしたがるもの。声の大きい奴や金銭を多く持っている奴が中心に居座ります。そして采配して、敵対する奴を追い出しますが、数年して今度は自分が追い出されます。これを人類史は人間集団の中で滅びるまで繰り返します。自分は好きで好きですが、他人は嫌いで嫌いでが多いからでしょう。国についても政党についても、企業でも、地域社会の町内会でもそういう傾向があります。思想家ルソーが言いました。「社会なんてつくるじゃなかった」。旧石器時代はせいぜい40人から50人の集団で仲良く食べ物を分け合い、お年寄りの知恵者を尊敬していました。縄文時代も穏やかでしたが、稲作が入ってきてから(西洋では小麦ですかね)人間は狂う(欲望が振り回す)ようになって、今日に至ってます。土地の取り合い、労働者の奪い合いですね。

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