015831g

しばらくぶりに、「お気に入りの」整理をしていた。頻繁に使用する項目と、過去に数回しか使っていない「お気に入り」を整理する。頭をよぎったのは「このお気に入りを繰り返していると、嫌いなもの、気に食わない事柄、書き手をあらかじめ排除して、自分の視野を狭くするかもしれない」ということだった。

新聞の紙面(どの新聞を読むかにもよるが)では、たくさんの項目がランダムに並んで、週刊誌の1行記事が読めたり、コラムを読んだり、読者の声を聞いたり、「自由度が高い」。もちろん、その中に読むのをパスする内容も多いけど、見出しくらいは読む。中高年になると、何をおいてもお悔み欄から目を通す人が多い。

広告の仕事をしていたときは、スポンサーのHPを読むのは仕事の一環ではあったが、仕事を離れて「固定したお気に入りばかり読んでいると大脳が固着しやすい、頑固になる、偏見が強くなる」ような気がしてきた。ときどきお気に入りを意識的にシャッフルする必要がありそうだ、大脳の健康のために。そこで発見だが、図書館や本屋でもいつも行くコーナーではなくて、今まで行ったことがないコーナーって必ずあるはず。そこへ飛び込んでみる。すると「へえ、こんな本が売れているんだ」買わなくてもいいから刺激をもらうと新鮮な感覚になる。

人間関係もそうで「お気に入り」の人たちとばかりで飲んだり、ランチ食べたり、喋っていると価値観までお互いが似てきて、全然それが通じない相手に遭遇するとドギマギして冷静になれなくなる。特に業界用語が多発する職業は要注意だ。学会なんかもそうだね。学者の世間知らずもここから出てくるかも。なかなか自分では気が付かない。しかもやっかいなのは、共通理解の用語だから体に染みついた日本語(カタカナ)だということ。喋っているとカッコいい、いかにも業界人風情だ。ある会合で「白い恋人」の話になった。ある人がそれを略して「シロコイ」と言ったときには吹きだしてしまった。さらにテレビ局員と「それってパブのため20万マスト?」。マストはmustだ。ここまで省略するかね?相手に通じているということは先方も使ってる?

夫婦の顔や価値観が似てくるのも「初めからお気に入りをずっとそのままにしている」からかもしれない、危険思想だが。これをシャッフルする人が最近、増えている、羨ましいような面倒くさいような。

安倍首相はNHK会長人事含めて「お気に入り」連発で、どうりで価値観の違う人間を受け付けない体質で、知性を感じさせないのはシャッフルできない、思い込み強い。友人に守られないと生きていけない。私のパソコンのお気に入り整理の話から飛び火した話ではあるが。

最後に、私のブログをお気に入りに入れている人は、どうしたらいいのだろうね。整理するか残すか、それはあなたの価値観次第だ。

  1. お気に入りも時として変わるものだ。好きな人も酔っぱらえば別人に代わって絡んできたりする。お気に入りはいつでも取り出せるが、頻繁に取り出さなければそのまま眠る運命にある都合の良い場所だ。僕も周りから、せいぜいお気に入りにさえ入れられない立場になるまでは頑張ってみる事にしよう。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です