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「週刊文春」はじめ「週刊新潮」「ポスト」「現代」が、芸能人をターゲットに次々とスキャンダルやスクープ記事を飛ばしている。新聞やテレビはその後追い報道や結果報告に終始している。国民の税金で食べている政治家や官僚のスキャンダルなら歓迎だが。

さらに、学校のイジメや犯罪も被害者や加害者の顔や履歴がすぐに投稿されて、あることないこと書かれる社会になってしまった。昔あった「噂の真相」と混同する人も多いが、「噂の真相」は、権力者や強者しか批判しない。芸能人やスポーツマンは弱い存在である。批判するならTV局の出演で脅しをかける芸能人の所属するプロダクションだ。

この雑誌で、思い出すだけで、最高裁検事だったり、電通と暴力団の関係(サラ金武富士会長とと電通元社長の関係)だったり資生堂(狂牛病でカネボウはやられ、資生堂は電通の政治力で損害を防いだ)だったりジャニーズ事務所や吉本興業、森善朗の学生時代の逮捕歴を探し当てたのも「噂の真相」だ。司馬遼太郎の隠し子の家を訪ねたり、大江健三郎が朝日新聞へ怒鳴り込み「週刊朝日の編集長が更迭」事件もあった、書いた本が書評でけなされたと怒って。

松本清張や五木寛之の女性問題、渡辺淳一と川島なおみの北海道お忍び旅行の追跡記事も凄かった。阿寒湖を彼らはボートで逃げるのだ。それを追いかける記者。廃刊の危険を冒しながら、微妙なバランスの中で権力を撃つ姿勢が広告費がなくても購読料だけで売れたのである。書き手も凄い。匿名で書いているプロの質が高い。私が好きだった西岡研介さんは神戸新聞を退職して「噂の真相」入社。阪神淡路大地震で罹災して、在京メディアの人たちがデリカシーなく取材する姿にも憤っていた。西岡さんはTBS社員の乱交パーティーも取材している。動労のドン故松崎明批判も書いている。JR東日本の腐敗の構造『マングローブ』。西岡さんが現在、文春や新潮・現代で書いている可能性も高い。

この雑誌は「弱い者イジメをしない」「強い者イジメをする」「ズルイやつをたたく」。そういう1本筋が通っている雑誌だ。何せ、この雑誌を一番読んでいたのが新聞記者だったり、テレビ局員だったり、広告代理店や上場企業の広報部だったり、警察や裁判所だったり。何より、霞が関が無視できない情報誌だったのだ。金まみれの検察批判は後に全国の警察で発覚する、架空領収書を作り裏金つくりをして、警察の飲み食い代や、幹部の転勤の祝い金で渡された権力の腐敗を暗示する。国民には見せてはいけない恥部中の恥部なのだ。

バーニングプロの周防郁雄社長傘下の無数の系列会社芸能事務所のメディアへの影響力は尋常ではない。その接待漬け攻勢にほとんどのテレビ局の芸能担当者はやられているという噂だ。酒、女、ゴルフ接待、ギャンブル、旅行。しかもバーニングは広域暴力団とつながりがあるし、薬疑惑も消えない。派遣業法先取りで大化け(儲けている)パソナの南部社長。当時の金融大臣竹中平蔵を最高顧問で高給で遇している。彼の箱根の別荘が、政治家や官僚たち財界人のどんちゃん騒ぎの接待場所で、薬もたっぷりあり、ASKAが捕まった場所もパソナの東京での接待場所、同席した女性も南部じきじきの接待専門美人だ。

バーニングプロとパソナの裏側を取材するだけでフリー記者は1年間は食べていける記事を書けると思うが、命の保証はない。どちらにもヤクザか暴力団がいるからだ。警察の幹部OBまで抱えている。真実を知るとたぶん、国民は吐き気を催すことになると思う。現東京都知事のあれくらいの金遣いでバッシングが始まっているのだから。一度でも、豪華な接待や女提供でも受けてしまうと、それを今度はネタにされてゆすられる材料になる(背後にヤクザがいるのはそのためだ)。

似たような構造が官房機密費とマスコミの間にある。いわゆる領収書要らない自由に使える政府の金だ。過去の政治部の記者でよく聞いたのは「総理、今度、息子が大学に入りまして・・」ぽんと100万が記者へ。安倍はいまは新聞社社長クラスとランチ会。とにかくメディアは権力に弱い。権力との距離の取り方は、先輩のジャーナリストが後輩に教えないといけない。たかが新聞代金の消費税を数%下げるくらいの話に、反骨を売って欲しくないものだ。

週刊誌や「日刊ゲンダイ」の書き手が思い切って書け、新聞より読まれる。テレビはすべて後追い。バラエティに囲まれ、高給で優遇されて、真面目な記者が育っていないのである。ジャーナリスト消失は結果としてその国民は不幸になる。真実を掘り起こせる人がいなくなるからだ。トヨタと電通に経営(CM支払い)を支配されたテレビ局の哀れさ。東京オリンピックの金まみれ構造。東京オリンピックは史上初めて、「返上させていただきます」でいいのでは。理由は福島解決せず、地震の対策いまだできず、日本国の借金増加歯止めかからずでOKだと思う。いまの世界なら納得する。開催されないと困るのはスポーツ選手、体育協会、ゼネコン、利権政治家、CM代金が入るテレビ局、そして電通くらいなものだ。

 

  1. 昔、昔、友人のフリー・キャメラマンが雑誌社から依頼の取材をしていた。後で聞いた話だが、大手地方紙の社長と田中角栄のお忍びゴルフをスクープ撮影。ほか地元財界人のスクープなど、結構危ない仕事をしていた。彼のようなフリーの人間に危ない橋を渡らせるのがマスコミの常套手段だ。危なくなれば自分たちは知らぬ存ぜぬで通すのだろう。また、過去に大手広告代理店に勤務の頃には某大手食品メーカーの広報部が出入り代理店に不利な記事のつぶし合いをやらせて、記事を未然につぶした代理店を高評価してランク付け。創業時からのお付き合いをしてきた僕が在籍していた代理店はDランクに評価されてしまった。大企業は広告費に物を言わせ、マスコミをコントロールしたがる。つまり金が物を言う時代だ。綺麗な表現の広告イメージからは想像もつかない企業の裏の顔は別人だ。

  2. タレントのスキャンダルも、作家の女性スキャンダルも「芸の肥やし」になるのだろう。或る下火のタレントの場合には、自らスキャンダルを演出して注目させてマスコミへの露出を多くしたり、同情をかったり、策略見え見えの場合も多い。つまり演技だ。騙されてはいけない。あくまで彼ら彼女らの個人の問題で、社会問題でも何でもないのだから。「夫婦喧嘩は犬も食わない」の例えに等しい。追っかけ記者は自分の暮らしの為、マスコミは視聴率稼ぎの為、大手広告会社は広告費獲得の為、タレントや作家は人気取りの為。我々視聴者・読者は大手企業、マスコミ、彼ら彼女らに利用されているに過ぎないが、気づかれぬシナリオ作りも専門家たちばかりだ。

  3. 「♪君がすべ~てさ~」なんて千昌夫の古い歌があったが、「♪カネがすべ~てさ~」の図式は昔も今も変わらない。貧乏人には悔しいが、世の中はカネ・カネ・カネで動いている。ところで貧乏症にも大きく分けて二通りあるようだ。諦めている貧乏症。金持ちを妬む貧乏性。どちらかと言えば後者のほうが多いのではないだろうか?つまり一攫千金を夢て賭博に走ったり、短絡的におカネに困ってコンビニ強盗をしたり、貧しい故におカネに縛られ、いつもおカネに執着した事件ばかり。上を見ず、大人しく、慎ましく、真面目に暮らしていける社会構造ではないようだ。千昌夫もおカネには振り回された男の一人だろう。コンサート会場の出口で東北支援のチャリティ手ぬぐいを自ら売っていた彼の今の姿こそ彼本来の「真相」なのだろう。

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