Reduced_Military_Spending_Bill

スターウォーズ 銀河帝国議会

2本同時公開です。

S市では18歳から選挙権が持てるようになって、18歳と19歳の有志の提案を1年間の時限立法ではあるが、一つ実現するという市議会の結論を出した。さっそく彼らは「市長を試しにホンダのロボット・アシモ君にしてみてはどうだろう」と提案、採用された。

なぜ、ロボットを市長にするアイディアを思いついたのか?このニュースはまたたくまにアメリカやヨッロッパ、韓国・中国へも配信されて、S市の広報課へ「いつ議会が開かれるのか」という問い合わせが殺到した。取材価値があるので、早めにホテルを押さえたいらしい。

この法案の前後で、ちょうど東京都知事の豪遊疑惑・公私混同、安倍首相の外遊費用が88億円など首長たちの無駄とも思える税金乱費に国民の関心があったので、ロボットなら電力や水素電池のバッテリー以外食べないし、飛行機にも乗らない、高給なお寿司を食べない、女(男)遊びをしない、子供を作って養育費・教育費を負担しないし派閥も作らない。給与はロボット開発メーカーへメンテナンスを含めて年間1000万円で受託するというから安いものである。

競争はホンダ・トヨタ・村田製作所・SONYなどの入札である。今回は一番先を行くホンダが随意契約で結ばれた。どういうシステム内容を入れるのかに関心があるのはもちろんである。ここが勝負である。最終押印をするために右手指で印鑑を押すのはできるが、サインを書くまでの技術はないから「姉妹都市の提携文書などは助役が代行」だ。挨拶は大丈夫。「コンチチワ、ワタシハSシチョウノ アシモデス」「ヨウコソ オコシ クダサイマシタ」「ユックリ タノシンデクダサイネ」「S市ハ ゴマソバガ オイシイヨ」まで言うから芸が細かい。

さらに余計ながら「トナリノマチニアルススキノハ キャクヒキガオオイノデ ヨアソビモ ホドホドニ」まで注意する。また、「サイキン セイビョウガオオイカラ チュウイチューイ」。握手もお手のものだ。「ソーラン節」を別れ際に歌ってくれるから、訪問客から爆笑され、気持ち良く帰ってもらえる。ロボットメーカーは今回のロボット開発を受けて、世界中からオファーが殺到していると言う。それほど、独裁者・ミニ独裁者がアフリカを含めて地球上に氾濫、国民が犠牲になっているという認識があるのだろう。それなら金食わぬ虫のロボットガマシだと、今回のSONYのロボット開発責任者の飯田さんは言っていた。そこで、問題は質疑と答弁だ。これをどうするか。

政策立案とその趣旨説明について高校生代表の小林君は「だって、あれは官僚や役人が作った説明書を読み上げてるだけで、私の父が市のある部の課長をしてますが、議会が近づくと忙しい忙しいと議員から出る質問について、答弁書を想定問答集のように作って、それがお仕事みたいで高い給与をもらってるのを見てるから、なんて無駄な仕事をしているのだろう。儀式ではないか?市民へ外向けのデモンストレーションを市会議員と当事者がやってる猿芝居に見えるときがあります。深刻そうな顔をしてね。」

しかし、世の中、こういう20代前の若者たちがいると思えば、相変わらず旧習を離れることができない、50代・60代・70代のおじさんおばさんもたくさんいて、猛反発も出てきた。「ちょっとふざけ過ぎではないか」「議会や選挙はなんのためにある?」「若者におもねり過ぎだ」「ロボットが自分の市の市長にするとは、表情のない、顔の見えない人がトップだなんて人類の歴史を見ても考えられない」「1年限定にしてもらいたい。議員との丁々発止の議論はいくら進化したロボットとはいえできないだろう」「ふだんの市民生活があってはじめて、市民感情がわかるのであって、最初からロボットが市長では市民の暮らしにプラスになるとは思えない」と。「ロボットが市長なら、人間が市長の別な街へ引っ越しします」とまで言うおじいさんもいた。

以上の点について、小林君は「しかし、答弁も難しい法律的な難問や解釈があれば、答弁者は市長ではなく、担当当事者から話されるので、問題はない。市長にはもともと幾分かロボット的な要素があるので、首相や大臣もそうだけど、簡単にその点はクリアできると思います」。さらに議員の間から「市長の責任問題はどうなる?」との質問に「そのメーカーのロボットは解体です」と小林君。さらに、いずれロボット市長がうまくいくと、ゆくゆくは市議会議員も道会議員も衆参議員もロボット導入を視野に入れるよう若者で団体を作り活動すると聞いて、既得権を冒される発言に全国の現職議員の全身が震えた。「失敗してくれ、ロボット市長」と念じながら。

AIはここまで進んでいくのだろうか。第2回は実際の会議の模様をお伝えします。

  1. 正義のロボットを。ロボットにも善人、悪人が居るようですからね。カラオケの自動採点は厳しいですよ。あれも一種のロボットですね。姿は見えないけど、誰も文句は言わず、従って熱唱して努力してますよ。そのうち、裁判長も、天の声の主も、みんな公平なロボットがいいですね。

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