昨日、20代の読者から「スマホ嫌いなわけ」についてコメントをいただきました。昨年9月20日のブログへの感想でした。未読な方がおられると思うので再録します。
スマホ嫌いなわけ!
約40年にわたってコンピューターをいじってきた知人の『スマホはなぜ嫌いか、持たないか』を書いてきたので掲載します。視点が物理的な面からの批判なので、現今流行の依存症やスマホ歩きの事故発生という観点でもなく乾いた批評なのでわかりやすいと思った。筆者もいまでもガラ携帯。妻も娘も息子もスマホ持たず。
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スマートフォンが嫌いである。登場した時から、幼稚で芸の無いデザインが気に入らず、とても普及するとは思えなかった。もちろん他人が持っているのは気にならないのだが、通信会社がしきりにスマホに換えさせようとキャンペーンを張るので、普通の携帯が無くなるのではないかと気が気でない。嫌いな理由は他にもある。
・高い
これは致命的だ。特に下記の理由で、費用分のパフォーマンスが感じられないのだからなおさらである。
・エンジニアリング的に劣っている
スマホは単なるPCのディスプレイ画面だけの製品。機能やデザインは、画面の中のインターフェース画面が担っている。それに対して携帯は、高精度な微小ネジやスプリング部品の微妙なセッティングの集大成、日本の町工場の高い技術が産んだ芸術品である。それでいてあの耐久性。小さなボタンから返ってくる程よい手応えなどの操作感から何から、スマホは携帯とは比べ物にならない。
・人間工学的に劣っている
幅が広くて持ちにくい。重い。オランウータンの手にはフィットするかもしれないが、私には扱いづらい。しかも簡単に割れるガラス面がある。身体に密着させて持ち歩くものに、簡単に割れる素材を使うのが信じられない。
・インターフェースが幼稚
アイコンが馬鹿でかい。いくら老眼でも、あそこまで大きくしてもらう必要はない。発売当初は幼児やチンパンジーでも操作できることをアピールしていたが、なるほどチンパン向きだと感心した。だから、人目のあるところで使うのは恥ずかしい。
・セキュリティが甘い
スマホを使うと、GPSと連動して、ユーザーの一日の行動から操作履歴まで、残らず外部に送られる。もちろん対策をしないユーザーの責任(*)もあるが、簡便性をうたうあまり、危険性に目が向かなくしているともいえる。
・会話が聞き取りづらい
これは後期の携帯にも通じるのだが、オーディオが音楽用にセッティングされているので、言葉が聞き取りづらい。まっ平らな面を耳に押し付けるだけなので、スピーカーの位置がフィットしないことも理由のひとつだ。会議や取材の録音用のレコーダー、昔の携帯は、声が聞き分けられやすいように、もっとキンキンした音にしてあるものだ。
・夢がない
私はガラパゴスが大好きだ。子どもの頃から、進化の奇跡のようなその島々を、一度は自分の目で見てみたいと願っている。だから携帯が代替わりして、機能が増えた分重くなり、シャツのポケットが伸びるようになった時も、ガラパゴスと言われるたびに誇らしさと愛おしさが胸に込上げてきた。だからスマートフォンというような、無味乾燥な名前のものに換えたくない。
(※おまけ)セキュリティについて
スマホに限らず、携帯の写メでもデジカメでも、撮った画像の中に、撮影箇所や時間のデータが組み込まれていることは、案外知られていない。画面右下のオレンジの文字ではなく、データそのものに組み込まれている。自宅内で撮ったものなら、顔のアップで周囲が何も見えてなくても、住所まで簡単に割り出せる。べつにハッカーだから出来るというわけではなく、写真の裏側に住所を書いて渡すようなものなので、それを見ても犯罪でも何でもない。しかもコピーしても、データがついてくる。ネット上にはそういう写真が氾濫しているので、大変な時代になったものだなあといつも思う。




