
私のアルバイト先の西洋骨董店リトルオーク・ラフィラ店が閉店した。凄い売上であったが、社長は利益はたいしたことない。この売上を使って、今月20日過ぎに英国へ買い付けに行く。40年以上積み上げた支払いの信用で、いまでは売り掛けOKの日本人になったと言っていた。
英国の業者からお店に商品のパンフレットやお勧め骨董が湘南本社へメールが来るらしいが、社長にとって買い付けが楽しくてしょうがない。目利きなので惚れ惚れする商品に出会える喜びは買い付け師の醍醐味。今回は、私の希望でベーカー街221Bにある「シャーロックホームズ博物館」を覗いて欲しい、部屋を撮影してきて欲しい旨、希望を出した。
昨今は、世界中で吹き荒れる中国人の爆買が西洋骨董の世界でもあって、「買い占められるのだよ」と悔しそうに言っていた。北海道の水資源の森も買われているらしい。いずれ水相場が、油や金相場みたく毎日発表されないとも限らない。ともかく気になるのが円とポンドの関係だ。1ポンドがいま180円くらい。以前は120円のときもあってたくさん買えたが、いまは辛い時期だと。
買い付けた骨董は船便で5トンコンテナ3箱くらいに積み込んで苫小牧港へ入港する。輸送費も大変だ。家具が多いからコンテナ内は安定するが、ガラス面の多い家具(これがまた売れる)は波の揺れで割れる場合もあって、リスクがあり悩ましいと。さらに運輸会社がガラス面が2面以上ある家具の運輸を拒否しだした。今回もたまたま観光で来ていた福岡から来た夫婦が飛び込みで購買した、ガラス面が3つある家具がヤマトの「家具宅急便」で送れず、いったんコンテナで湘南本社へ送り、そこから陸送を頼むとのことだ。
代替えがきかない骨董は、運輸にリスクが高すぎるのだ。ランプも嫌がる。デリケートだしミュラーとかガレの作品もあるから保険でもかけないと送れない。湿度も大事だし。これは自分で運ぶか日本通運の美術品専用(全国の展覧会の作品の移動は大きな保険を付けて昔から日本通運の独壇場だ)を使うしかないのか?椅子や机の木工(オーク家具)はもともと骨董であちこち傷があるのが売り物(年代を感じさせる)なので、オーケーだ。
いま税関も麻薬の密輸をあらゆる手段で防ごうとしているから、港へ着いても、荷物の検査にまた時間がかかる。家具の引き出しに麻薬や拳銃を入れるスペースもあるし。つくづく輸入品が一般消費者へ届くまでには、たくさんの難関が待っているということだが、海外からネットで購買する方が早いかもしれないと思うが、一点ものだし、買うなら見て触って感じて買うのが骨董の王道だと思う。


